2013年2月27日水曜日

HPAIR3・内容

14日

昼にニューヨークを出て、夕方着。

15日

10時からハーバードのキャンパスツアー。
寒くてよく寝られなかったので、部屋に帰って昼寝。
夜はレセプション。パンフレット、名札、Tシャツをもらい、開会式。
2人のスピーカーの講演と立食パーティー。
2人目のスピーカーだったPartha Ghoshさんに講演後、話をしに行ったところ日本に思い入れがある方らしく翌日特別セッションを日本人向けにやってくれることに。

16日

午前1、Women's rightに関するセッション。女性の社会参加。
Japanも槍玉に挙げられ、グラスシーリングが、というので、どうグラスシーリングを変えるのかセッション後に聞いたところ、あまり有効な答えは返ってこず。意識ガー、というのは簡単ですが、どこをどう変えるのか、イシューを見つけなければですよね。

午前2、Business and Financeのパネル。SWFの話。

午後1、セミナー。第一希望のセミナーではなかったものの、なかなかおもしろかった。
Somesta Hotelという国際的に展開するホテルのCEOがホテルの接客を通じてインターナショナルなビジネスとは、各国の文化の差異、その中でも共通して大切なこと、を事例を用いて解説。例えばエジプトではservice oriented/ tell you what you want to hear/ social class is extremely important/ pay for service/ let's negotiate/ Men and women are not equal、カリビアンではspeak sexy to each other/ slow pace/ prefer to be told what to do rather than make decisionsという特徴がある中でどうするのか、どうサービスに反映されるのかなど。How customers eat, conduct business, relax, interact with other customersを把握することが必要など。
そしてどうやってそうした感覚を磨くのかといえばLearn foreign language/ travel slowly/ go where locals go/ live abroad/ spend time with foreigners and ask them about their cultureと言っていて、その土地の言葉を学ぶこと、は文化を学ぶ意味でも大切だなあと再確認した次第。いかんせん日本では「言葉がなくても」が強すぎる気がします。なくてもどうにかなるがあった方がいい。その他いろいろなことについて「○○がなくても〜」という言説に歪められてあるならあった方がいいものがあるべき水準以下にある、という状況に陥りがちであると思います。

午後2、ケース。本格的なケーススタディは初めてでした。
ケーススタディの良い点を3つ感じました。1つ目に問題解決志向であること。2つ目にデータを読み取り、文章を読み取って把握する能力が鍛えられること。3つ目にケースにはケースにおけるバックグラウンドも書かれているために即効性と実際性のあるインプットができること。

午後3、ゴーシュ先生との特別セッション。これはまた別記事で。

夜1、Speed Networking and International Night。
Speed Networkingというのは長い机の両側に向かい合って座り、片側が1分ごとに1つずつずれていって自己紹介をし合うというものです。International Nightというのは有志がステージでパフォーマンス。海外で同胞と固まるのはどの国も同じで、特にChinese/ Korean/ Indianは人数が多いので固まります。

夜2、飲み。友人とかなりかっこいいバーで飲んだあとに、ハーバード3年生の部屋で日本人参加者数人と。日本の飲みゲーム/コールを教えながら飲みました。日本のイメージが良くなるのか悪くなるのかよくわかりませんが、楽しんでもらえたようでした。

17日

午前1、朝のシャワーが予想外に混んで遅れ、途中入室もはばかられてルームメイトのインド人とすっぽかしました。

午前2、Business and Financeのパネル。加藤嘉一さんがパネリストとしてご登壇されました。彼が動きしゃべるのは初めて見たので一挙手一投足に注目して見ていました。
2月17日の記事で、「会場の一番前に座り、一番最初に質問をした日本人学生」というのは自分であります。

午後1、セミナー。チベット問題について。
自分が中国で感じたことと同じことを言ってたので、confirmationを得られました。中国人が、政府の説明と違う…!と衝撃を受けていたのも印象的。個人的にも中国政府で働く、中国の主張に凝り固まった人と同じ議論をしていたので、彼女にもこのセッションを聞かせたいと思ったり。

午後2、ケース。引き続きディスカッション。日中韓でのチーム戦。

夜1、ゴーシュ先生の家に招待されて夕食。これもまた別記事で。

夜2、ダンスパーティー。お酒は21歳から。が厳格に守られていました。

18日

午前1、Half the skyというビデオの上映。アジアにおける児童買春の話。

午前2、Business and Financeのパネル。この日は完全に話題が中国、香港、シンガポールで独占。

午後1、セミナー。日本とインドにおける被差別民の話。日本でいうと、えた、ひにんの話です。案外面白かった。こうしてチベットや児童買春、女性の権利、えたひにんの話がセッションに入るあたり、本国では語られにくい事象を取り上げ学生を啓発して本国に返したいのかなというハーバード側の意図も感じました。Education is not information, but inspirationという講師の方のお言葉が印象的。

午後2、ケース。発表もして無事終了。

午後3、加藤さんと日本人参加者の特別セッション。自分が日本にいるときから登壇されることも知らず当たって砕けろでアポ取ってみたら実現したので、嬉しかったです。また別記事で。

夜、修了式兼ディナー@リッツカールトン。
リッツカールトンのバーで少し飲み。

19日

ワッフル食べてお土産買ってケネディスクールとビジネススクールを通って帰途。あまり時間なかったのが悔やまれます。

2013年2月26日火曜日

HPAIR2・事前と事後に考えたこと

今回参加するにあたって、事前には何を目的としていたのか。
一つ前の記事で紹介した友人のブログを引用して説明したいと思います。


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多くの学生が集まって「カンファレンス」を行ったこの機会、
カンファレンスとはなんぞや?と考えました。

世界最先端の理論をアカデミックにぶつけ合う場?
Definitely No!
そういうのは国際学会でやればいいこと。

専門を異にする学生の議論における限界ってあると思います。
これは僕が参加したメディアのパネルで「国のイメージ」を話していた際に、
世代間の格差を考えると、学生である自分たちが「国のイメージ」を代表して議論すること自体に限界があるのかもね、って発言したのにも通じますが、
自分たちはアジアの名のある大学から来ていても、スーパー・アカデミックな議論はとても期待できないことに自覚的であるべきです。

とすると、カンファレンスの目的って、限界を感じながらも自分の意見を共に曝け出すという行為を通じて、学生と学生をつなげることに意義があるんじゃないかと思うんです。

ただ今回のカンファレンスは、「刺激になった」とか「みんなこれからも仲良くしようね」っていうレベルのつながり方ではない気がします。
実質3日間という期間はあまりに短くて、むしろ
「これからお互い刺激していこう」とか「ここでできたつながりを将来生かそう」というぐらいのアグレッシブさがありました。
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他の参加者のほとんどが学部生という中で自分は大学院2年生、という立ち位置を踏まえれば、参加者同士でのアカデミックな議論に比重を置くよりは、むしろスピーカーに近づいてどれだけ有意義な話ができるか、という点を意識して臨みました。

もちろん学生同士のつながりというのも大事です。しかしそれは自然にできるものだと考えていました。前回、フィリピンでの学生会議 に単身、乗り込んだときは多くの友人ができました。そのときの友人を今回HPAIRに誘ったところ、何名か参加を申し込み、2人一緒に参加して再会することができました。彼らのおかげで、今回Delegate Liaisonという特別な地位につくこともできました。


事後としての大きな感想。いろいろあるのですが4つにまとめたいと思います。
個々のイベント/セッションでの感想はまた今回大会期間を時系列で書く記事で。

スピーカーとのつながり、という意味では良かったのではないかと思います。また別の記事で書きますが、中国に詳しいジャーナリストの加藤嘉一さんや1983年から1989年までマッキンゼーの東京オフィスでパートナーを務めたPartha Ghoshさんとはセッション外でもきちんとお話をすることができました。

英語に関しては、参加者中最低レベルであったように思います。TOEIC/TOEFLでそこそこの点数を出しても、きちんと使えていない現実に改めて気づかされました。
加えて、ハーバードの学生が話す英語の綺麗さ、丁寧さに感心しました。ボストンに来る直前、ニューヨークで働く親戚には、営業職としてきちんとした英語を話せないと信用に関わってくるために、アメリカで働き始めて10年ほど経つ今でもきちんとした英語を話す研修があることを聞きました。改めて自分の英語の雑さ、文法的不正確さを気づかされました。
Indian Englishへの対応の必要性も感じました。北京ではBritish Englishへの対応を迫られたのですが、今回Indianが多い中でIndian Englishへのリスニング強化が必要だと感じました。

基本的に誰もがわかる内容でセッションは構成されていると思いますが、パネルの議論では多少専門的な議論がなされます。さすがに院生としては議論の中身のレベル感については問題ないというかむしろ簡単と感じる場面が多かったですが、専攻分野が全く違う学生には厳しいかもしれません。自分のパネルでも、ちんぷんかんぷんになってる人もいましたし、Securityのパネルで六カ国協議のシミュレーションをやったところ、現状の北朝鮮の動きに対して日本役を務めた韓国人 学生は北朝鮮に軍隊を派遣する、ことを主張したらしく、あきれていた友人もいました。

学生とのつながり、については反省が残ります。すぐ友達作れるね、いつでも誰かと話してるね、広く友達作れるね、パーティー得意そうですね、などのポジティブな評価もいただいたものの、前回フィリピンでの学生会議に比べるともう少しやれたのではないかという思いが残ります。思ってみれば、フィリピンでの学生会議 では日本人参加者が珍しかったこともあり、かなり友好的に接してくれた人が多かったように感じます。英語の壁もありました。今回の会議ではただの参加者の1人、だった以上もう少しアグレッシブでも良かったのかなと思います。

2013年2月25日月曜日

HPAIR1・概要

2月15日から18日までHarvard Project for Asian and International Relations(通称HPAIR)という学生会議に参加してきました。
http://www.hpair.org/


友人も2011年に参加した経験をブログに書いているので、彼のも合わせてお読みください。
http://uwmemo.blogspot.jp/2011/02/hpair.html


カンファレンスのテーマは「East meets West: Sustainable Development in the 21st Century」
というもので、テーマ別に
Health "Pandemic Preparedness and Prevention: From Past Lessons to Future Innovations - Is Asia Ready?"
Education "Education in Asia: The Foundation of the Modern-day Architecture and Sustainability of a Cultural Embedded System"
Business & Finance "Asian Economic and Political Recovery: The Shadow of the 2008 Financial Crisis and a New Dawn For Asia"
Entrepreneurship "Entrepreneurship in the 21st Century"
Media "The Hinge of Development"
Security & Diplomacy "Public Diplomacy: Opportunities and challenges"
Law
の7つのパネルがありました。自分はBusiness and Financeで参加。


基本的な大会期間中のスケジュールは
・朝に全体でのセッション
・休憩兼ねて立食で軽食
・昼前にパネル別のセッション
・休憩兼ねて立食での昼食
・午後にはどのトピックについて出席するか自由に選べるセミナー
・夕方にケーススタディ
・夜はパーティーなど
朝・昼前のセッションは約3人ほどのスピーカーがそれぞれプレゼンテーションをしたのちに質疑応答、午後のセミナーでは講師のプレゼンテーションのあと質疑応答、ケーススタディは配布されたケースをもとにグループで討論という形です。


全体で200人ほどの学生が参加し、出身国はアジアを中心に様々。ドイツやブラジルからの参加者もいました。日本からの参加者は10人前後。特に少ないというわけではないですが、韓国・中国・インドに比べると少し少ないかなと思いました。しかし、ほとんどの参加者が慶應生。慶應以外の学生が少ないのはどういうわけなんでしょうか。後述する参加費の面も大きいのかもしれません。


大会期間中はハーバード生の寮に泊まりました。自分は1年生用の寮に泊まりました。彼らの部屋はシェアハウスのように共同のリビングルームがあり、個室がいくつかついているという形なので、リビングでソファやエアーマットレスを使って寝ます。インド人とドイツ人の参加者と同じ部屋に泊まりました。自分は幸いハーバード生の寮に泊まれたのですが、泊まれる人数の関係上ホテル住まいになった人もかなりいます。


参加費は渡航費も含めて自費。書類や面接を通って招待されるとはいえ、厳しいものです。ただ、一定数の学生は所属する大学から援助を得て参加しているようでした。それに引き換え、日本の大学は告知もせず、学生への援助も全くない状況です。これに関しては相当なディスアドバンテージが日本にあると言ってよいと思います。


以降の記事で内容や感想・考えたことを書いていきたいと思います。

2013年2月22日金曜日

過去を振り返る 〜シアトルとニューヨーク〜

今回の旅は場所別に目的意識があって、
シアトル・ニューヨーク…過去を振り返る
バンクーバー・ボストン…未来を見据える
ワシントン…休暇
という位置づけで行ってきました。

というわけで、今回はシアトル・ニューヨークのお話。
シアトルとニューヨークには親戚が住んでいるので、それぞれ2度目の訪問になります。シアトルには大学2年生のとき、ニューヨークには大学4年生のときに行きました。

シアトルでは、以前、話すのに苦手意識があった親戚のおじさんと話す、ことが目的の一つでした。彼は弁護士として働いたのち、現在ワシントン大学の博士課程で日本の歴史を勉強しています。彼と日本の歴史について、また昨今の国際情勢について、話をしました。議論として、成り立っていたのではないかと思います。

改めて、教養を「世界中どの人とも話せる話題」としての面で捉えれば、高校で学ぶ日本史・世界史・地理をしっかりやっておくことが教養の土台なのだろうと感じました。余談ですが、高校時代の友人がベルギー人と話したときに、ベルギーの歴史・民族・言語的な特徴をきちんと知っていたことで非常に感激された、ということを大学2年生のときに言っていました。

ニューヨークでは、以前来たときの印象が今回どう変わるかを確かめることが目的の一つでした。前回は大学4年生の2月に行ったのですが、ニューヨークの喧噪は楽しみつつも、地下鉄や街は予想以上に汚く胃もたれがして、住むには厳しいかな、という印象を持ちました。前回渡航したときの自分はギリシャ・イタリア・アメリカにしか行ったことのない典型的ドメスティック大学生でした。前回以来、イギリス・フランス・ベルギー・ドイツ・韓国・中国・バングラデシュ・フィリピンと渡ってきて、中国での留学も経験したあとでどう感じ方が変わるかということです。

短い滞在でしたが、心理的に街を楽しむという意味では前回とは全く違いましたし、住んでも良い、むしろ住みたい、と思うようになりました。2回目ということで慣れたということもあるかもしれませんが、「北京に比べれば」と思えることが余裕につながったように思います。親戚のお姉さんには「ニューヨークを楽しめるよになったのは心臓に毛が生えた証拠」と言われました。満足してはいけないですが、進捗を確かめて、次に向かうための少しだけの達成感を得ることもできました。

2013年2月12日火曜日

バンクーバーに初訪問

先日中国で受けたTOEICのスコアが出ました。Listening455、Reading485の合計940点です。
留学前は880点で、900点超えが目標だったのでこの結果にはひとまず満足しています。
次はTOEFL iBT100超えを目指します。


現在はワシントンD.C.にいます。

4-6 シアトル
6-8 バンクーバー
8-13 ワシントンD.C.
13-14 ニューヨーク
14-19 ボストン
19-22 ワシントンD.C.
23 帰国

という旅程で北米大陸を回っているところです。
シアトル・ニューヨークに親戚を、バンクーバー・ワシントンD.C.に友人を、ボストンではHPAIRを訪ねての旅行です。サンタバーバラやトロント、シカゴなどにも友人がいるので、本当は全て訪ね歩きたいところですが…


6日にシアトルからAmtrakという長距離鉄道でバンクーバーに入りました。そしてその夜からスキー。バンクーバーの市街地から1時間ほどでスキー場。初の海外スキーだったのですが、雪質がとにかく良く、滑りやすくて最高でした。

スキーの後はUBC, University of British Columbiaの学内にあるクラブに。fireballというメープルシロップの味がする甘いウイスキーが美味しかったです。

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翌日は、ホストをしてくれた友人(http://kchigu.blogspot.com)と彼のルームメイトを交えて真面目な話をしてから、キャンパスツアー。University of British Columbiaは市街地から少し遠いですが、寮やキャンパスが本当に綺麗。図書館や教室など施設のデザインが優れていて、さすがだなと感じました。

アメリカ合衆国とカナダの違いがよくわかっていなかったのですが、約30年ほど前に完全な主権国家になったこと、産業構造は天然資源が主であること、などを遅まきながら学び、アメリカよりもヨーロッパテイストな街の雰囲気、アジア人が多い人口構成を感じることもできました。