2013年12月25日水曜日

ルクセンブルクはなぜ一人当たりGDP世界一なのか

イギリス留学に続いて、9月15日から28日までドイツでEUに関する研修に参加していました。9月15日から26日まではオッツェンハウゼンというドイツとフランスの国境沿いにある山奥にある研修施設で行われ、26日から28日まではベルリンで行われました。

他、欧州議会や欧州投資銀行などへのフィールドトリップとして、フランスのストラスブール、ルクセンブルク、ドイツのボンへ訪問しました。これら期間中の支出は全て奨学金によって賄って頂きました。

特に興味深かった思い出はルクセンブルクへの訪問です。ルクセンブルクの一人当たりGDPは107,426ドルで、アメリカ合衆国の49,965ドル、日本の46,720ドルと比べてその高さが際立ちます。国の産業が第3次産業化すれば一人当たりGDPが突出するのかと考えられますが、シンガポールですらルクセンブルクには遠く及びません。どうしてルクセンブルクのGDPは高いのか、楽しみにして訪問したのですが、EU独特の理由がありました。

ルクセンブルクの位置

ルクセンブルクは魅力的な労働市場であるために、ルクセンブルク国外からルクセンブルク国内に通勤する労働者が約16万人います。その「越境労働者」の内訳は、フランスから約8万人、ベルギーから約4万人、ドイツから約4万人だそうです。つまり、居住する国とは別の国に通勤する人がいるのです。

具体的に数字で挙げるならば、ユーロ換算でルクセンブルクの一人あたりGDP83,700ユーロ、人口は53万人です。これに「越境労働者」約16万人、その家族の人数を平均2.5人とすると約40万人がルクセンブルク国外に住んでいます。総GDPを割る人口の数に加えると一人当たりGDPは約48,100ユーロとなります。

もちろん、これでもアメリカ合衆国や日本より高い数字ですが、飛び抜けた数字ではなくなりました。ルクセンブルクの一人当たりGDPが抜きん出る裏側にはこうしたEU協力で生まれたカラクリがあったのです。

2013年9月23日月曜日

オックスフォード大学サマースクールに参加して

8月31日から9月14日まで、オックスフォード大学のエクセターカレッジが開講するサマースクールに参加してきました。

テーマはジャーナリズム・政治・文化ですが、ジャーナリズムと文化の要素が強く、参加者は東大・早稲田・慶應・上智から全部で16人の日本人向けプログラムです。

2週間の期間の割に参加費はとても高いのですが、金額に見合うだけの、アカデミックな意味でも人間関係や課外活動的な意味でも濃い貴重な体験ができました。これを経験せずに死ななくて良かったと思います。


授業内容

授業は9時半から12時、14時から16時半でした。

授業内容は大きく分けて、
ニュースとは
イギリスの新聞の変遷
イギリスの新聞社の比較
会社別の新聞記事の比較
記事別の問題設定について
などのジャーナリズムに関する概論的な話、
模擬記者会見から記事を書く
ガーディアンの記事からエッセイを書く
劇についての評論を書く(「War Horse」,「Henry V」)
ブログを書く
などの英語作文、
インターネット検閲についてディベート
教育改革について1人1人役割を持ってのディベート
シリア問題についてのイギリス政府の対応についての記事要約など
などの読む・話すなどの英語力養成、
ロンドンで「ガーディアン」社へ訪問・インタビュー
同じくロンドンで「エコノミスト」社へ訪問・インタビュー
オックスフォードサーカス〜ボンドストリート〜グリーンパークを散歩
などロンドンへ行ってメディアに訪問、

その他、毎日朝8時からBBCラジオニュースを、昼13時からBBCテレビニュースを30分視聴して、授業の最初にディスカッション
などがありました。


課外活動

非常に充実していました。土日・夜の時間を利用して、

クライストチャーチでのEvensongを鑑賞
パンティング
War Horseという映画の鑑賞
シェイクスピアの「ヘンリー5世」観劇
St. Giles' Fairという街をあげての夏祭り
学校の芝生でクロッケー
公園でピクニック・ドロケイ等
図書館見学
いろいろなパブやクラブ、学生のたまり場でほぼ毎日飲み

など。

生活環境

毎食、ハリーポッターに出てくるようなところで食事をしました。イギリスのイメージと違い、味も美味しかったです。


中庭の芝生に面した校舎の木製の螺旋階段を上がった最上階である4階の一人部屋に住んでいました。自分は最上階に住んでいたので片側の壁が少し傾いている雰囲気のある部屋で、とても快適でした。共用のシャワー・トイレもきれいです。

10時半のティータイムには給仕のおばちゃんがクッキーと紅茶・珈琲を持ってきてくれて芝生の上で休憩したり、
Gala Dinnerには突如として前駐日英国大使がいらして、カレッジで一番ラグジュアリーな部屋でシャンパン飲んだり、
水の瓶にカレッジのロゴがついていたり、
図書館では初めてラテン語ではなく英語で書かれた聖書を見せてくれたり、
学校の芝生でクロッケーしたり、
贅沢というか優雅というか上品というか、気分はとても良い生活でした。

最後に

初めて会う日本人と2週間、濃密な生活を送ることで、自分の性格やふるまいを振り返る機会になる点、他の人から学べる点、が大きいと思います。
国境と世代の両方を超えた人との交流が貴重な体験となりました。特に、午前中の授業をずっと担当していただいたイギリス人のおばあちゃんの迸る気迫と生き様に、学ぶところが多かったように思います。

2013年8月29日木曜日

突き抜ける人財ゼミ面接で波頭亮さんに虐殺された後輩に

JT主催「突き抜ける人財ゼミ」に多くの後輩が申し込んだようです。
そのゼミの内容は、南場さん、波頭さん、茂木さんなど豪華講師陣と3日間合宿する、というものです。

その選考面接で、快活で頭も良い後輩たちが、波頭さんに「君みたいな人嫌いなんだけど」「薄っぺらい」など散々な言葉をかけられてきたそうです。波頭さんは多くの人にそのような言葉をかけているらしく、友達の話によると会場から泣きながら出てきた人もいるそうです。

波頭さんの態度に憤慨したある後輩は
「波頭さんはnerdyでgeekな自分みたいな人が良いって思ってるんですよね」
「あの人は頭は良いかもしれないが対人能力がない」
「頭の良い人にコミュ力や行動力などをつけるか、コミュ力や行動力がある人の頭を良くするか、2通りあるはずなのに波頭さんは頭の良い人しか見ようとしてない」
というようなことを言っていました。


波頭さんの主張

今年7月に、波頭さんが登壇された講演会を聴講しました。

波頭さんの考えをまとめた記事は
結局、日本人は努力の総量が足りない(東洋経済)
http://toyokeizai.net/articles/-/17073
【世界レベル?】『突き抜ける人材』波頭亮,茂木健一郎(ライブドアブログ)
http://smoothfoxxx.livedoor.biz/archives/51991452.html
プロフェッショナルインタビュー・前編(はてなブログ)
http://d.hatena.ne.jp/iamchicory/20120919

などになるかと思います。講演会も同じような内容でした。主張の一つを簡単に言えば、「学生同士でつるむサークル・ボランティア・学生団体・バイトなんかしてないで、もっと勉強しろ、本を読め、努力しろ」というような感じです。
ちなみに、「日本人は90年代から勉強しなくなった」という主張は、ハーバードに言ったときに聞いた、波頭さんのマッキンゼー時代の同僚のPartha Ghoshさんのお話と、恐らく期せずして、同じで面白かったです。


自分の意見

グループワーク的な性質が強い課外活動よりは、個人鍛錬的な性質が強い勉学に日本の学生はもっと励むべき、という点は同意です。

けれども、そのときにコメントさせていただいたのは、「企業側がグループワークのときの経験をエントリーシート・自己PRの題材として書かせる以上、学生側は勉強ばかりして個人鍛錬をしても評価されないので、波頭さんのアドバイスは現行システム下で評価されない学生を作り出す」ということでした。

恐らく、波頭さん側からすれば
1.企業の採用のあり方が間違ってる
2.学生は企業の評価方法を気にせず優秀な人になるために能力を磨け
というようなことだと思います。

しかし、質問したときは、学生の立場から「実行」まで考えてほしいと思ってしまいました。波頭さんが勤めた80年代のマッキンゼーのように、実行までは関与しない、相対的に純粋な戦略コンサルなアドバイスだなあという感想です。

今考えれば、波頭さんのアクションとしては
企業の採用のコンサルティングをして、企業側を変えようとするだけでなく、
学生側に対しても、「突き抜ける人財ゼミ」に来るような「優秀で活発な」学生に対して価値観を揺さぶりにかかっているのだと思います。

余談1

波頭さんは自分が出席した講演会の後に、コンフォートゾーン・ラーニングゾーン・パニックゾーンの話に触れて、ラーニングゾーンにいるためにコーチが必要、という話をされていたので、「コーチなしでもできるだけ自律的にラーニングゾーンに留まるためにはどうすれば」というような質問をしたところ、「難しいからコーチが必要だって言ってんだろ」という趣旨で苛立たれたので、自分の質問がアホだったのでしょうがないと思いつつも、気難しい人だという印象を持ちました。

余談2

他にも、帰国して以来、ISAK小林りんさん・ライフネット生命出口治明さん・百度(中国の検索エンジン)日本法人社長陳海騰さん・加藤嘉一(2回目)さんにお会いする機会に恵まれました。

出口さんが関西弁でイメージよりも砕けた人で、やはり博識で面白かったです。
陳さんは優秀な人材の条件として「親孝行しているか」ということを挙げられていて、「親を大切にできないのにお客様を大切にできない」ということでした。上の世代とのコミュニケーション・(ときどき)理不尽な相手にうまく対処、などの意味でも、実はかなり当たってるかもしれない、と思わされました。


  

ここらへんは自分も読みました。

2013年8月25日日曜日

教育×ITベンチャー「mana.bo」でインターンして

7月中旬から約1ヶ月は、mana.boというEdutech系ベンチャーの会社で働いていました。
EdutechというのはEducationとTechnologyをかけ合わせた造語で、シリコンバレーでは2011年までの4年間で投資額が4倍になった注目されている分野です。


サービス概要などは以下のページを。簡単に言うと、学生が自習中にわからない問題に当たったときにスマホから文章や写真で問題を投稿すると、答えられる大学生がスマホやパソコンの画面を共有して指導にあたる、というものです。

公式ページ
http://mana.bo/
今年2月の社長インタビュー
http://time-space.kddi.com/mugenlabo/20130213/
今年4月の記事
http://edtech-media.com/2013/04/15/edtech-japan-pitch-festival-vol-2-レポート3-mana-bo代表取締役社長-三橋-克仁氏/
既存の教育企業目線で見た最近の産経新聞の記事
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130823/bsj1308230900000-n1.htm

目的意識

1.大学院3年目であり、9月は海外に行くので少しでもお金を稼ぎたい
これはそのままです。

2.「事業の立ち上げ」現場に入りたい
将来的にどこの分野で働くにしろ、新しい事業を起こす力が必要だと漠然と思っていました。DeNA南波さんの「不格好経営」の中で「新規事業やりたいなら事業会社に勤めなさい」という趣旨があり、コンサルのみならずベンチャーでのインターンもしたいと思いました。

余談ですが、結果的にここ1年で戦略コンサル/投資銀行の投資銀行・マーケット・リサーチ各部門/ベンチャーでのインターンを経験したことになります。もちろん期間は短く、インターンというより説明会という感のものもありましたが、勉強になりました。今考えれば、アセマネも見ておきたかったです。

3.熱く一つのことに打ち込みたい
大学時代の学生団体で仲間と目標を目指す、という経験をして、大学院に入ってから大学時代と同じ熱量でそういった経験ができていなかったので、それをもう一度短い期間でもやりたいという気持ちがありました。

4.来年4月から働くに向けて、「フルタイムで仕事するとは」を体感してつなげたい
やはり超短期ではなく数週間をとり、ほぼ毎日働いてこそわかるものがありました。

結果的に感じたこと

1.どの分野でも仕事ができない(専門性が無い)。
雑用…ケアレスミスが多すぎる。印刷の向きなどで無駄になった紙の枚数、判子を押してもらうために渡したあとで修正を求められる書類の記載ミスの数は数知れず。

営業…敬語が使えなく、まともな営業ができるレベルではない。

何かバックオフィス系?…法務関係は無理。労務も然り。

財務…たかだか大学でコーポレートファイナンスの授業をとって、投資銀行のインターンに行ってみて財務諸表がちょっとわかったり、D/Eレシオ、手元流動性、とか言っても何の役にも立ってない。(それにベンチャーのファイナンスは全然違う)

もちろんIT系の知識・スキルがあるわけでもない。

つまり今の自分は全く使い物にならないことがよくわかりました。どこでも戦力にならない。雇ってもらえるかと言われたら否。自分が社員だったら絶対自分は雇いません。逆に、4月から働かせてもらえる会社に感謝するとともに、早く使える人になろうと思いました。


2.体力が無い。
最後まで働いた日はほぼ終電帰宅でした。
コンサルや投資銀行のインターンに参加したときも感じましたが、体力がない。
さらにいえば、体力がないなりに体力をセーブするための行動がとれない。
具体的には、一日働いて帰るとすぐに寝られない・寝つけない。結果寝不足になってパフォーマンスが落ちるあるいは寝過ごす。という悪循環。ここを律して・仕組みづくりをして、パフォーマンスを出さないといけないです。来年から社会人になるにあたって学生基準をそろそろ社会人基準に直していかないといけません。


3.仕事の進め方がひどい。
上司と話す際には「どうしましょうか」ではなく、「(理由付きで)こうしようと思うんですが」と聞く、

全体での仕事を俯瞰して洗い出し優先順位をつけて、他の人の仕事を手伝うなら手伝う、人に聞くなり頼るなりしないといけないところは早めに進めて投げておく、

などなど、書いてみれば当たり前ですが、トライアンドエラーを繰り返してひたすらエラーしてた1ヶ月だったような気がします。

印刷ミスで消えていった紙代・自分が上司から奪った時間などのマイナス分を差し引いて、給料に見合う価値を出していたかというと疑問、恐縮です。

終わりに

目的意識と終わって感じたことを書きましたが、なぜmana.boを選んだのかと言われれば、目的意識に加えて、友人が以前働いていたこと、面談で社長に惹かれたこと、事業内容に魅力を感じたことも挙げられます。

社員さん4人の優秀さ・お人柄も素晴らしく、特に社長の三橋さんはBoston Consulting Group, Goldman Sachs, Arthur D. Littleの内定を辞退して起業されているだけあって非常に優秀で、さらに人間的にも素晴らしいです。以前から働いているインターン生も年下ばかりですが、見習うところばかりで、勉強になりました。

感じたことはこれら大きく3つ反省ですが、これから、また4月以降に就職して、少しでも使える人間になろうと思います。10月以降も手伝うことを期待され、来年4月から働き始める会社のことを冗談でも「出向先」と言ってもらえたことは嬉しかったです。単純・純粋に、少しでも力になりたいと思います。

2013年8月20日火曜日

ロシア・ウラジオストク紀行記

少しずつブログ休止中のことを書いていきたいと思います。

APRU (Asia Pacific-Rim University, 環太平洋大学協会)のイベントに出席するため、6月22日から26日まではロシアのウラジオストクに行っていました。ウラジオストクはロシアの中で、一番南東の端にある都市(もちろん厳密には違いますが)で、シベリア鉄道の終着駅でもあります。成田空港からアエロフロートの直行便で2時間です。

【ウラジオストク地図】


なぜウラジオストクに行ったのか

ウラジオストクはその地理的位置から、ロシアがアジアへのシフトを進める上で鍵となる都市です。具体的には、サハリン・ハバロフスク・ウラジオストクパイプライン(2011年完成)の終着点、東シベリア・太平洋石油パイプライン(2014年完成予定)はウラジオストクのすぐ隣、ナホトカ港のコズミノが終着点です。

【関連記事】
東シベリア原油パイプラインが全線で稼働(日本経済新聞)
プーチン大統領は25日「ロシア極東のインフラが持つ可能性を飛躍的に高める」と語り、アジアへの原油輸出を拡大する方針を強調した。
当然、シェールガス革命が関連しています。
米国のシェールガス革命に対抗するロシア(WEDGE Infinity)

文章は柔らかく、粗いですが、概ね間違ってないのはこの記事。
日本的空気の文脈ってのは、なんでグローバルな文脈とこうもかけ離れるのだろう(はてブ)

こういった、世界でもいま”アツい”都市であるウラジオストクを自分の目で見ることができたのは幸いでした。


まず象徴的だったのは、イベント会場となった極東連邦大学のキャンパスです。
キャンパスの場所はウラジオストクにある半島の先端ですが、元々は海軍基地だったところを2012年にウラジオストクで開催されたAPECに合わせて大学に作り替え、会場にしたそうです。
空港は市内から遠かったですが、空港までの道路はきれいに整備されていて、これもAPECに合わせて整備したそうです。

しかし街全体が発展しているかというとまだまだなようです。発展度合としては、訪れたことのあるフィリピンのマニラを想起しましたが、マニラよりもさらに発展していない感じです。例えば、ショッピングセンターの質であったり、道路の整備具合であったりです。特に、コンクリートが崩れかけのまま放置されている階段が多い印象でした。余談ですが、天気は曇り、霧が多いために街の雰囲気はやや沈んだ雰囲気があります。下で写真を上げますが、ウラジオストク自体に産業はあまりなく、物流の街である印象です。

物価は日本の半額以下といったところです。ウォッカのショットが200円程度だったように思います。ちなみに、とても美味しかったです。

ロシアが主催した学生会議ということで、ロシア人学生の仕事ぶりを間近で見られたのも面白かったです。代表の学生はやや高圧的であまりフレンドリーではなかったですが、仕事をきちんとデリバリーするプライドのようなものを感じました。

写真集

ウラジオストクの空港に到着(写ってるのは自分ではありません)
深夜1時半に着いたのですが、お迎えがきていたので大丈夫でした

用意されていたホテルの部屋。
大会期間中ずっとシャワーからお湯が出なかったこと以外は快適でした。

珍しく晴れた日はとてもきれい。
極東連邦大学からウラジオストク市街地方向を望む
奥に見えるのはルースキー島連絡橋、2つの主塔の間が世界最長の斜張橋。2012年完成。

朝は練乳を加えた甘いオートミール

昼・夜はスープ(赤いカブがよく使われる)・サラダなど

ウラジオストクで一番有名で綺麗な通り

レーニン像

ウラジオストク駅

曇った普通の日

ロシア美人と(自分ではありません)

ロシア美人は服もおしゃれ

車窓からなので見づらいですが、
コンテナ用のクレーン(ガントリークレーンと言うらしい)がたくさん。
ウラジオストクに産業があるというよりは、物流の都市らしい。

市街地町並み1

市街地町並み2

 パーティー会場

パーティー会場のバー

ウォッカ美味しかった

ロシア近代文学の祖、プーシキン像

頂点にある「双頭の鷲」はロシアでよく使われるモチーフ。
東も西も睥睨して巨大帝国を維持する意味があり、ロシア人が好きなようです。

潜水艇の見学もしました。

2013年8月17日土曜日

フィリピンとインドネシアの違い

留学を6月中旬に終えて、6月下旬にロシア・ウラジオストクに約1週間、7月からは就職活動、7月中旬からつい昨日まではITベンチャーでインターン、と慌ただしい日々を過ごしていましたが、イギリスに向けて発つ8月末までは積み上がった本を消化しなければならないながらも少し落ち着いた生活になるので、少しずつこちらも再開していこうと思います。

今回は手始めに、開成会会報での講演録に記載されていたインドネシアとフィリピンの違いについて、過去自分がそれぞれ数十人のインドネシア人・フィリピン人と会ってきて、またフィリピンには実際に訪れて、自分の感覚と重なって膝を打つような気持ちだったので、それについて書きたいと思います。

  インドネシア フィリピン
面積 日本の5倍 日本の8割
人口 24000万人 9400万人
在留邦人 13000人 18000人
旧宗主国 主にオランダ・イギリス・アメリカ スペイン・アメリカ
主な宗教 イスラム カトリック
主な言語 インドネシア語 英語・タガログ語
独立後の政治 スカルノ
スハルト
ハビビ
ワヒド
メガワティ
マルコス
アキノ
ラモス
エストラーダ
アロヨ
アキノ
GDP 7000億ドル(2010) 1800億ドル(2010)
一人当たりGDP 2900ドル 2000ドル
日本への輸出額 186億ドル 62億ドル
日本からの輸出額 98億ドル 53億ドル
長所 広い国土
大きな人口
石油、天然ガス等の資源
安定した外交
大きな経済規模
寛容な国民性
穏健派の代表(外交で)
親日的
高い就学率
英語がよく通じる
民主国家として長い
ITの技術者養成が進んでいる
女性の社会進出が進んでいる
親日的
人とのつきあい方 ウェット、人懐こい フレンドリーだが、ドライなところもある


以上、ざっとまとめてみました。

2013年6月16日日曜日

イェール大夏期留学を諦めて、教訓

東大のIARU Global Summer Programイェール大学への短期派遣留学プログラムに受かっていたのですが、諸事情から辞退しました。最終的な決め手となったのは金銭的な負担で、奨学金と成績の大切さを改めて感じた次第です。

1.奨学金
恥ずかしながらこれまで奨学金制度というものをあまり利用したことの無い、脛かじりな人生でしたのであまり意識してこなかったのですが、奨学金の締切というのはほとんど実際に留学に行けることが決まる前です。気をつけましょう。

2.成績
奨学金は当然ですが、成績が良くなければもらえません。生まれてこのかた、学校の成績には無頓着、大学でも取りたい授業をとって、成績は最小努力でCをギリギリ掠め取ればOK、としてきた人生がこの期に及んで大変悔やまれます。成績が大事なんて知らなかった。


その代わりというわけでもないですが、8月31日から9月14日までオックスフォード大学に短期留学します。9月16日から28日はドイツにてEUの勉強です。

オックスフォード大学の夏期研修は非常に金銭面での負担が重いのですが、イェール大学留学の反省を生かし、奨学金諸々を利用して少しでも軽くしていけるようにします。ドイツ行きはセミナー参加費に参加にあたり自動支給される奨学金が全額充当される上に、航空券補助も出る金銭面的に素晴らしいプログラムです。

前者は政治、ジャーナリズムと関連する英語を学ぶ日本人向けのプログラムです。
後者はEUについての講義と、各機関の見学、ベルリンでのシンポジウムでの発表、です。

前者については、これまで3回も留学してるにも関わらずやはり英語圏での留学経験ことがないことに若干の不安感があり、英語圏で英語を学びたいという思いがあったこと、内容が政治とジャーナリズムという関心の核心に近いこと、という意味で、内容的に自分の求めていたものと合致度が高かったです。このブログも英語で併記していくようにしたいと思います。もちろん、オックスブリッジへの憧れ、ミーハー魂というのも否定はできません。2週間という短い期間ですが、その短い期間から最大限の成長を引き出すべくしっかり準備していきます。

後者については、去年から韓国・中国に留学してアジアの国際協力を学んだので、大学4年時にパリで欧州統合について学んで以来、再度ヨーロッパの地でその地域統合についてアジアの現状と比較しながら学びたい、欧州統合の2大巨頭であるもう一つの国、ドイツでも学びたい、というところです。

最後に、双方ともに現地集合現地解散なので、前後でできるだけヨーロッパを回れれば、と思います。

TEDに登壇します

今日行われたTEDxTodaiは盛況だったようで今日のTwitterのTLはかなりTEDxTodaiの話題で占められていました。

さて、自分も今週末TEDに登壇いたします。

…TiEc Dosokaiの略ですが。

TIECというのは東京国際交流館というお台場にある国際学生寮で、自分は2011年から2012年まで入居していました。いずれにせよ、100人以上の聴衆を前に英語プレゼンです。頑張ります。

2013年6月13日木曜日

APRU Students Leaders Forumに参加します

APRUというのはThe Association of Pacific-Rim Universitiesの略だそうです。
6月24日から28日に、ロシア・ウラジオストクの大学で開催されます。
ウラジオストクは人生でも行く機会なさそうなので、さらに梅雨の時期に国外脱出できて、楽しみです。

ただ、環太平洋地域の大学の国際学生会議ということで、様々な国の人に会えるかと思いきや、やはり地理的にロシア・中国・日本・少し東南アジア、という構成のようで残念。

何をするのかといえば
APRU Student Leaders Forum 2013 aims at promotion and stimulation of young leaders activity in the field of construction and development of common university space, the spirit of cooperation and friendship of young people in Asia-Pacific region.
というわけで大学でサークル・学生団体やってる人集まって、自分はStudent self-governanceのグループなので
- Cooperation with University administration
- Students’ motivation to be a part of self-government
- Adaptation of foreign students in your University 
などについて活動どうしていけばいいか、ということを話し合うらしいです。

東大の告知を見て、東大で生徒会立ち上げを図っていたことに関連していたこと、さらに7万円の参加費補助が出るということで、ささっと申し込みました。

突然ですが志望理由を以下に。

 フォーラムのStudent Self-governanceのグループに参加して大学における生徒自治のあり方を学び、昨年設立したものの発展途上である公共政策大学院の生徒会発展への手がかりを得たく、参加を希望します。以下に、私が立ち上げを試みている生徒会の状況と経緯を述べます。
 私は大学院入学以降、ある問題意識を感じました。そこで私は、昨年の春から夏にかけて、私が所属する東大公共政策大学院で生徒会を立ち上げることを試みました。
 その問題意識は、留学生が在校生約260人中約3分の1を占め、人数構成としては国際化され、英語の授業が増えているにも関わらず、日本人は日本語で開講されている授業を履修し、外国人留学生は英語で開講されている授業を履修するために、日本人と留学生の交流が進んでいないことです。
 当初は日本人学生と留学生の交流イベントを増やすことで、その改善を図ろうと考えました。
 しかし、その考えを変え、生徒会を立ち上げようとしたことには2つの理由があります。1つは公共政策大学院のスタッフの方から生徒会を立ち上げてほしいと言われたこと、もう一つは東大公共政策大学院が交流を持つアメリカのコロンビア大学の国際関係・公共政策大学院や、シンガポールのリークァンユー公共政策大学院では、生徒が自治する生徒会がしっかりと組織され、大学のより良い環境づくりに貢献していることに気づいたことです。
 そこで、まだ設立して10年も経っていない、若い東大公共政策大学院を生徒の手でさらに発展させようと決意し、大学院2年生になった4月から設立に向けた活動を始めました。仲間を集めて設立にこぎ着けたのですが、発起人である私が同年8月から大学院の交換留学に出てしまったこともあり、未だ組織としては脆弱で、活動内容もきちんと定まっていない状況です。私は交換留学で卒業を1年遅らせ、今年10月から東大に戻り、来年の3月に公共政策大学院を卒業します。卒業までには必ず生徒会の継続的な組織作りをして、公共政策大学院の問題を解決し、魅力を高めて発展に寄与したいと考えています。環太平洋地域での大学における生徒自治の成功的な実践事例を共有できる今回の場は絶好の機会であると考えています。
 また、フォーラムでは、学生団体の活動を通じて、何らかの問題意識に向けて行動を起こせるリーダーシップを持った人と出会えると確信しております。そうした人とネットワークを築き、共に恊働できればと思います。 

いま読むとだいぶ駄文ですが、世界の大学との交流を通じて彼らには生徒会があるのに自分の大学院にはないことに気づき、他大から学び生徒会を作り大学の国際化に貢献したい、という東大の人に刺さる内容にはなってたと思います。手前味噌ですが、問題発見を行動に結びつけ主体性を持って変えようとしている感じも出たかと思います。

ここで志望理由を晒したのは自分自身に対して、まだ形にすらなっていない組織をしっかり作ってこう!自分に足りない構想後の実行力を!周囲に宣言する形でしっかりコミットしようという意思表示の一環です。今回ちゃんと生徒会を充実させるためのヒントを得て、帰国後には、しっかり周り巻き込みながらやっていきます!


ちなみにロシアに入国するにはビザの申請が必要です。しかも観光ビザにも旅行確認書というものが必要で、初見ではやや厄介そうなんですが、「観光ビザ ロシア」などで検索すれば、トリッキーな方法が出てきます。将来、個人でロシアに渡航される方へご参考までに。

2013年6月10日月曜日

ありきたりながら留学で得たもの3つ

留学で得たもの3つ。

1つ目は非常に言語化しづらいのですが、

ある外国人がいて、「こいつ変なやつだなー」と思っても、その変さが個人の特質からくるものなのか、国民性からくるものなのか、わからなかったものが、様々な国籍の中で生活する中で、「あいつから見てもこれはおかしいと思うんだ」「あ、これはセーフか」と基準・考え方がはっきりしてきた

という説明をしてきました。とはいえ、いつもそう冷静に客観的に見られていたわけではなくて、やっぱりイライラしていた時期があったと思います。あれ、俺こんなに人間性なかったっけ、心狭かったっけと思うことも多かった一方で、そうした日本でなかなか得られないストレスを経験できたことは財産になると思います。

これを単に「価値観が広がった」というのも違う気がします。
「日本ではまず会わないような人に会って価値観が広がった結果、自分のよりクリアになった憲法、軸を以て相対的に見られる物事の範囲が広がり、他人に対して受け入れ・ダメ出しがより自信を持ってスマートにできるようになった一方で、自らの行動規範もより定まった」
とも言えるんでしょうが、抽象的でこれだけ言っても何がなんだかわからないかもしれません。

後輩は前半部の「価値観が広がる」というところのプロセスとしての「価値観を揺さぶる」ということにフォーカスして書いてます。非常に良い文章なのでぜひ。



2つ目もざっくり言って「価値観が広がり軸ができる」というただのバズワードである1つ目に続いてありきたりですが、主張・議論について思索と実践を重ねられたことです。

中国韓国という、日本のことが貶されがちな国で国際関係を学ぶ、という意味ではやっぱり反論する、しなければならない機会が何かと多いです。
さらに中国・韓国で学んだ、ということに意味を見出すならば、偏見・先入観・自己防衛本能からできるだけ自由な立場で建設的な議論を進めていく、ということをこれほど徹底的に訓練される留学はないと思います。

もちろん英語力的な意味でも、北京大留学時に清華大学でネイティブとディベートしたり、ソウル大学のゼミで教授と議論したり、議論的な意味では日本語だと当たり前にできる、立てられた問いを詳細にしたり、意図を確認したり、言葉のニュアンスを調整したり、漠然とした質問に対して答えるスコープを定めて返したり、ということができるようになったのではないかと思います。もちろん道半ばですが。


3つ目は友人の大切さです。日本にいるとき、電話一本メール一本で会いたい人に会えることに対して恵まれているという自覚が留学前は薄かった気がします。こっちで友達がいなくて困った、ということはないですが、日本の友人にすぐ会えることが自分の大きな資産であることを感じました。

逆に、日本にいれば今回中国・韓国でできた友人やアメリカやフィリピンでの学生会議などで会った友人にはなかなか会えないので、そういった意味でも一期一会をより心に留めておきたいです。

2013年6月9日日曜日

韓国で女子校生活

ソウル大学校国際大学院は、韓国女子が7割ほど。
花園かと思いきや、女子特有の政治を体験して、勉強になってます。

噂好きで派閥を作りたがる。派閥間抗争と派閥内抗争。直接ではなく陰口から人を判断して距離を置く。Aさんに誘われた飲み会にBさんは誘ってはいけない、Cさんも一緒に行くことになったらAさんは帰った、などなど。客観視すれば、大学院生にもなって中学生みたいなことをやってるなという印象です。

「これは韓国人の気質じゃなくて、うちの大学院がおかしいだけだから」
「女子が集まればこうなるもの」
とも言われましたが、海外在住経験が長い女子は、そうした「政治」から距離を置いた、自然な人が多い印象なので、やはり韓国人の気質であるとも言えそうです。

韓国人は整形大国であることに顕著なように、「人からどう見られるか」を気にします。それは見た目だけでなく、女子の間では英語の発音がどれだけきれいかでヒエラルキーがあるそうです。そして、発音を気にしてヒエラルキーを作るのは英語ネイティブな学生ではなく、韓国育ち。そしてソウル大、優秀、というプライドがさらに問題を悪化させる、そうです。多くの人がそれらのおかしさを訴えてくるのですが、全体としてはそれが続く、という状況。

中高は男子校でしたし、これまであまり派閥政治がない環境で育ってきたと思います。
ソウルでの女子校生活は面倒だなと思うこともありましたが、将来、派閥政治が激しい環境に置かれたとき、この経験は役に立つと思います。

2013年6月5日水曜日

本田圭佑とザッケローニからのメッセージ

W杯出場おめでとうございます。
今回は、本田とザッケローニの記者会見の言葉を、勝手に自分たちの身に置き換えて受け止めてモチベーションを上げましょうという趣旨です。柄にもなく意識高いことを書いて、痛いのは明らかですが、これもW杯出場決定の勢いということで。。。

本田からのメッセージ

本田「自立していかに個を高めるか」
日本代表、ブラジルW杯出場決定会見
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/soccer/japan/2013/columndtl/201306050008-spnavi
シンプルに言えば個だと思います。個というのは、昨日GKの川島選手がしっかりと1対1を止めたところをさらに磨く。今野(泰幸)選手がケーヒルに競り勝ったところをさらに磨く。(長友)佑都と(香川)真司がサイドを突破したところ、そこの精度をさらに高める。ボランチの2人がどんな状況でも前線にパスを出せるように、そして守備ではコンパクトに保ち、ボール奪取を90分間繰り返す。岡崎選手や前田遼一選手が決めるところをしっかり決める……。

 結局、最後は個の力で試合が決することがほとんどなので、むしろ日本のストロングポイントはチームワークですが、それは生まれ持った能力なので、どうやって自立した選手になって個を高められるかというところです。自分が前に出るという強い気持ちで集まっているのが代表選手だと思うので、この1年短いですが、考え方によっては1年もあるとも言えます。真司や佑都みたいにトップクラブでやってる選手もいると思いますし、ただそうでない選手もいます。でも、そうでない選手もやれることはあると思います。そこを今野選手みたいに憧れみたいな気持ちでいられると困りますが、同じピッチに立っていますし、大先輩なんでそこはアドバイスをくれればと思っています。
私事ですが、卒業まであと1年ありません。

ブラジルW杯まであと1年の日本代表の各々が個を磨くように、
学生でいるあと1年弱、個を磨いて世界の舞台でトップ取りに行きたいですね。

ザッケローニからのメッセージ

ザック監督「世界との差を測る絶好の機会」
イラク戦、コンフェデ杯メンバー発表会見
まずは、今朝の会見で選手が引き締まったコメントをしたことは非常に良いと思うし、志が高いと思った。しかし、志だけ高くてもダメなので、それに伴って成長しなければならない。慢心せずに、志にうぬぼれることなく、謙虚な気持ちを持ってやらないといけない。
志を掲げるだけで満足してないか、地に足つけた行動と努力が伴っているか。

頑張りましょう!

2013年5月29日水曜日

「日本、歴史紛争たびたび起こせば米支援失うことに」…米外交安保シンクタンクCSIS所長

ショッキングなタイトルですが、中央日報日本語版に掲載されているインタビューです。CSISはCenter for Strategic and International Studiesの略、保守系として有名で、所長のJohn Hamreも共和党出身の共和党寄りなシンクタンク。


なぜ中央日報がCSIS所長にインタビューしているのかと言えば、JoongAng Ilbo-CSIS Forum 2013という韓国のシンクタンクとCSISが共同で開催したシンポジウムが5月21日にソウルで開催されていたからです。

ソウル大学の教授に招待されて、日本人としては会場で恐らく2人だけの中の1人として、参加してきました。素晴らしい機会に招待していただいた教授に御礼申し上げます。


ソウルのGrand Hyattホテルにて


会場の規模は300人前後だったと思います

テレビカメラも多数

教授からの招待で、自分たちのクラス以外にも学生が多数参加してました

メイントピックは「Kim Jong-un's Gamble and the Crisis on the Korean Peninsula」ということで北朝鮮問題についてですが、日本に関する言及もされていたので、トップに挙げた記事と共に日本に関連しそうなところで印象に残ったところ、そのシンポジウムの空気感を少し書いておくことが、義務に近いんじゃないかと思います。

まず、開会の辞で、JoongAng IlboのChairman & CEOのHong Seok-Hyunさんの挨拶。
(原文)There have also been worrying changes occurring in neighboring Japan. Since Prime Minister Abe Shinzo, who believes in rebuilding a strong Japan, took office, Japan has been escalating tensions with its neighbors by rushing toward what many of us perceive as militarism. Recently, despite opposition from Korea and China, about one hundred sixty incumbent lawmakers collectively visited Yasukuni war shrine of worship. This is unfortunate. Disputes are increasing in the region at a time when cooperation between Korea and Japan is crucial in regard to North Korea's nuclear ambitions.
(訳)日本でも心配させる変化が起きています。強い日本を再構築したい安倍晋三首相が首相になって以来、日本は私たちの多くが軍国主義と受け止める方向に邁進し、近隣国と緊張を高めています。最近、韓国と中国の反対にも関わらず160人の現職国会議員が集団で靖国戦争神社を訪れたました。遺憾です。北朝鮮の核への野心に対して韓国と日本の協力が不可欠なときに地域での論争が激しさを増しているのです。 
日本人の多くは、安倍首相が軍国主義に向かってる、という韓国の主張を、「何言ってんだ」「大げさな」「そうやってまた日本を貶めて挑発的な態度を取る」と思うのですが、もちろんそういう意図がないことはないにしろ、本当に心配している面もあるんだなと思いました。

登壇者の中ではRichard Armitageがいました。ブッシュ政権時に知日派国務副長官としてパイプを持っていた人です。かなり質問を通じて攻撃されてました。「韓国国内ではあなたは日本びいきとして知られているが〜」「私はアメリカびいきです」などなど。

いま挙げたWikipediaでの記述で不確かですが、アーミテージは靖国参拝にも肯定的のよううです。その点ヘンリ所長とは違う感がありますが、ヘンリ所長もアーリントンとの比較に答えただけなので、靖国参拝自体の賛否はわからないですね。ただアメリカとしても、中韓と喧嘩してくれるな、というのは真意でしょう。

飯島秘書官の訪朝に関しても、ヘンリ所長は記事内で批判的なのに対し、アーミテージはシンポジウム内でけっこうかばってました。それがまた叩かれてましたが。当たり前ですが、日本に批判的なシンポジウムで、頭が痛くなりました。お互い、偏見、先入観、防衛本能から離れて、建設的な議論をしたいものです。

安倍首相が731の番号のついた搭乗機に乗ったことについて、自分もスイス人のクラスメートに「731に乗ったのは偶然?右翼へのアピールと中韓への挑発?」と聞かれて、「そんなん意識してないと思う、ただのミスじゃない?逆にそこは韓国の過剰反応だと思う」と言ったのですが、ヘンリ所長は731に乗ったことについて批判的ですね。気疲れしますが、無駄な批判を受けないように気をつけないといけないとは思います。

最後に、以前、日本が国際会議に出ていない・呼ばれないために「プレゼンスが無い」と言われるが、プレゼンスなんかどうでも良い。情報が入ってこないことが問題。という元IMF日本代表理事のお話を紹介しましたが、それをまざまざと感じたシンポジウムでした。

こうした会議を主催すれば、その場での議論を通じて、またトップに挙げた記事のように取材を通じて、米国の重鎮に直接働きかけられ、意見も引き出せます。必然的に韓国で取材を受ければ韓国寄りの発言をせざるを得ないわけで、間接的に韓国寄りになってもらう意識づけもできるかもしれません。

逆に、こうした会議で空気感を感じておかなければ、日本が、またあらゆる出来事が海外でどう受け止められているか、何が期待・懸念されているか、理解できませんし、会議に参加しなければそれを説明・修正することもできません。

ちなみに会議のスポンサーはサムソン。国益に一丸です。
ちなみに日本がCSISと共催するシンポジウムはこちら。CSISとの共催は日経新聞。日本経済センターの協賛です。今年も開かれるはず・無料なので、参加しなければ。

【お知らせ1】
ハーバード大学主催の学生会議、HPAIRの参加応募締切が5月31日に迫っています。
期間は8月22日から26日、場所はドバイ、参加費は登録時期によって異なりますがおよそ350ドル+航空券や現地滞在費です。詳細はこちら

【お知らせ2】
日中韓の学生ビジネスコンテスト、OVALの参加応募締切が6月9日に迫っています。
期間は8月11日から20日、場所は北京、参加費は9万円です。
自分も参加応募しました。詳細はこちら

2013年5月25日土曜日

TOEFL iBTを4ヶ月で65点から96点にした勉強

以前書いたことのあるものを加筆修正して掲載します。

得点推移は以下の通り。
2010年6月 63点
2010年7月 62点

2011年6月 65点 (R19L18S14W14)
7月 72点 (R25L19S13W15)
8月 81点 (R24L21S15W21)
9月 87点 (R25L22S18W22)
9月 92点 (R26L22S20W24)
10月1回目 96点 (R29L26S17W24)
10月2回目 87点 (R28L18S17W24)
11月1回目 83点 (R25L19S17W22)
11月2回目 94点 (R30L23S17W24)

10月後半から一時期落ちたのは、新学期が始まり時間を割けなくなったことが原因です。

推移をグラフにしてみました。

ネット等で情報収集して勉強法を試行錯誤しながら進めた結果で、目標点にも届いていないので、自分の勉強法をオススメできるとは思わないですが、試行錯誤の結果が参考になればと思います。倉本由香里さんのこちらの記事がTOEFL攻略法としてはよくできていると思います。

大きく「大戦略シリーズ」と「トフルゼミナールシリーズ」が参考書として有名かと思います。基本的には「大戦略シリーズ」をやるのが良いと思います。なぜなら「トフルゼミナールシリーズ」は難しすぎるからです。ただ、問題数が多いので、大戦略シリーズとオフィシャルガイドを十分噛み砕いたあとに演習量をカバーするのにはいいかもしれません。ただそれでもLongmanBarron'sをやった方がいいかもしれません。

0.英語を勉強するモチベーションを見つける
本末転倒気味ですが、英語ができないことを実感し、モチベーションにつなげるための短期留学というのもアリなのかもしれません。特に大学生にとっては就活・留学のみならず英語があることで機会がぐっと広がるように思います。例えば京論壇HPAIROVALYouthSummitなどなど。

1.目標点数を定める
グラフを見てもらえばわかると思いますが、やっぱりReading Sectionが取りやすいです。逆にSpeaking Sectionは日本人にとって難しい。それを踏まえてどの分野でどのくらいの点数をとって合計に載せるか、そのために何をどのくらいの比重でどう勉強するかを考えるのが当然大事になります。ただ、勉強し始めるとわかりますがListeningはSpeakingとWritingの点数にも影響するので重点的にやるべきだと思います。

2.勉強する
詳しくは上記の倉本さんの記事に書かれているので、特に自分から何が言える訳ではないですが補足すると、
【Reading】
一つのPassage20分で解くところを17分で解く練習をしました。17分に慣れれば本番も余裕が出て、焦りから失点することが少なくなります。
【Listening】
わからなかったところをきちんと確認することが大事だと思います。
【Speaking】
ボイスレコーダーなど借りて確認しましたが、やはり難しい。
【Writing】
添削してもらえる相手を見つけることが大事です。
Integrated Taskでは2つの対立する意見が出ますが、1-1'-2-2'-3-3'という書き方と1-2-3-1'-2'-3'という書き方の指導が参考書によってバラバラだったりします。自分は前者を採用してました。

余談ですが、以前の記事でTOEFL80点がトップ大学の入学要件、90点が卒業要件というのはハードルとしてそこまで無茶な話じゃないんじゃないか、というのは自分の経験を元にしてます。
蛇足ですが、TOEFLの勉強をした結果、TOEICも730から10月には880点になりました。北京留学中に受けたところ、L455R485で940でした。次はTOEFL100、早く取りたいです。

【追記】
帰国後、2013年6月に受けたTOEFLはR30L26S19W24の99, 8月に受けたTOEICはL495R455で950点でした。

2013年5月24日金曜日

東京大学公共政策大学院の特徴と受験について

先日、大学院説明会の告知をしましたが、毎年数人の後輩から大学院受験に関して質問を受けるので、ここに記して広くいろんな方にも参考にしていただければと思います。

もちろん2010年9月に受験し2011年4月に入学したので、現在との差はあるかもしれないので、もっと受験年度が近い知り合いを捕まえるなりしてほしいことは言うまでもありません。

公共政策大学院の特徴は?

大学院公式ホームページを読んでほしいのですが、簡単に言うと、

1.修論がない(書かなくてよい)

公共政策大学院は「専門職学位課程」です。
研究論文を書く大学院ではなく、MBAなど専門職学位の中で、ビジネスを学ぶMBAではなく政策を学ぶ、とイメージしてもらうのがわかりやすいだろうと思います。
大学と同じくレポート出したりテスト受けたりグループワークしたりゼミがあったりして単位をとって卒業します。ちなみに、「研究論文」という単位を申請して論文を書くこともできます。

2.幅広い授業科目

授業科目一覧はこちら。「政策」に関する裾野は幅広く、「法律・政治・経済」をミックスして分野横断的に学ぶので、法学部と経済学部を足したくらいの授業数があります。

3.大学院にしては人数が多め

公式情報によると一学年110人くらいです。
これは1で書いた専門職学位によるものだと思います。
必修科目では一部人数が多い授業もありますが、基本的には少人数で授業は行われます。

4.国内の大学院の中では相当国際化が進んでる

生徒の約1/3は海外出身で、出身国もアジアが多いですが様々です。生徒構成だけで見れば、ソウル大学国際関係大学院よりも国際化は進んでると言えると思います。

また、
アメリカ・コロンビア大学
シンガポール・シンガポール大学
フランス・パリ政治学院
アメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校
ドイツ・ヘルティースクール
韓国・ソウル大学
中国・北京大学
と交換留学制度(一部ダブルディグリー)があり、今後はブラジル・オーストラリア・イギリスの大学とも交換留学ができるという話を聞いています。(まだ未確定情報)

授業の1/3くらいは英語の授業です。今後も増え続けるはず。

5.卒業生の進路は3、4割が官僚、その他は多種民間企業。博士進学は数人。

入試結果・修了者の進路がこちら。見てもらえればそのままです。
政策もやる大学院として例えば慶應SFC政策メディア研究科の修了生進路と比較するとわかりやすいかもしれません。

受験について教えてください。

提出するものは、TOEFLのスコアと学習計画書(だいたいA4一枚)です。
MPP/IPコースを除いて、出願は今年は8月、受験は9月です。

受験科目は1)法律、2)行政、3)政治、4)国際関係、5)経済学、6)数学・統計学から選択です。筆記試験通過者が面接試験。入試結果はこちらで公表されてますが、だいたい全体で倍率が3.5倍、面接試験での倍率が1.25〜1.5倍のようですね。

注意すべきは学習計画書という点で、研究計画書とは違います。自分は受験のときかなりそれで戸惑いました。基本的にはこれまでやってきたこと・未来に目指す像・そのために大学院で学びたいことはこういうことで、こういう風に学びます、が首尾一貫して書かれていれば良いと思います。
これらを参考にして、あとは大学の教授に指導を仰げばよいのではないかと思います。後述する勉強とは違い、学習計画書は力を入れてお世話になった教授数名に見せてコメントをいただきました。何度もご添削いただいた教授に、ここで改めて御礼申し上げます。

どうやって勉強しました?

…あんまり真似しない方がいいと思います…

1.TOEFL

6月と7月に受けて、63点で出しました…
説明会告知時に、英語をより重視するようになっているのではないかと書きましたが、たぶん今じゃ受からない点数だったんじゃないかなと…
入学後に頑張りました。TOEFL勉強法についてはこちら

2.経済学

自分は経済学受験だったので、経済学のことについて書きます。国際関係受験にしたい方は上記のブログの一つで言及されてます。

時期としては6月からゆるゆると、8月下旬〜9月15日の受験日まで詰め込みました。
使った本は
中谷のマクロ
大竹のマクロスタディガイド
奥野のミクロ
その演習本
でした。なぜかこれらというと、国1の定番本らしい、というのと、東大で使われてる、という理由だったような気がしますが、後述の東大の友達に勧められたのを買った次第です。奥野ミクロとその演習本、大竹のマクロスタディガイドは良かったです。

   

あと過去問が手に入るのでそれを。過去問の解答はないので、わからないところを解説してもらえる優秀で親切な人を探せるかどうかが大事だったりします。。

自分の場合、高校の同級生でぶっちぎり優秀だった東大も飛び級で卒業した友人が、たまたま当時の彼女も公共政策大学院を経済学で受験するということで、8月下旬から受験日までほぼ毎日夕方〜夜まで彼女も一緒に3人で勉強してくれたので、本当に助かりました。。。。。人生救われた思いで、本当に感謝してます。筆記試験の得点開示をしたら、6割なかったので、正真正銘彼のおかげで本当にギリギリ滑り込み最後の首の皮一枚切れかけでセーフ、で面接に進めたのだと思います。

3.面接

筆記試験の感触に絶望した自分は麻雀に明け暮れたので、特に対策をしてないのですが、学習計画書をちゃんと作る、ことがまず大事だったと思います。

聞かれた質問は、2年以上前でうろ覚えですが
「ゼミではどんなことやった?」
「日本経済再生策について研究したって書いてあるけど、どんな政策が良い?」
「卒論どんなことやってる?」
「〇〇っていう授業取りたいって書いてるけど、それってどんな授業?」
「ここ落ちたらどうする?」
などがありました。途中しどろもどろになりながらも、「ここ落ちたらどうする?」という質問に「慶應SFC受けますがSFCは幅広い分、政策分野の科目数も教授数も少ないし、恐らく東大の方が教授の質も良いと思うので東大でやりたいです!」と言えたのは好印象だったんじゃないかと思います。

ちなみに、いわゆるイメージ上の東大の教授らしく、面接中は冷たく愛想無く目を合わさず、という感じで心折られる方が多いようですが、たぶん人付き合いが苦手なだけか少し演技してる部分があると思うので、心折られず粘れば良いと思います、というのがちょっとしたアドバイス。

少し細かいQ&A(随時追記していきます)

社会人比率はどれくらいですか?

日本人では10人いないくらいじゃないでしょうか。海外からの学生は多くが社会人経験者で、中央銀行や官庁から来てる人もたくさんいます。

官庁試験用のクラスってあるんですか?

アメリカの大学のGMAT/GRE対策みたいなクラスはないです。
ただ、生徒の半数近くが官庁希望なので、一緒に勉強したり、情報なんかは回ってきやすい環境であることは確か。大学院側も官庁試験に対する配慮はかなりしてくれてると思います。

経済学研究科/法学政治学研究科などと迷ってるんですが。。。?

難しい問いです。簡単に対比するなら広く浅くか、狭く深く、という違いと言えそうな気もします。経済学研究科の方はよくわからないので、最終的には本人の将来像の問題かと…ちなみに入学金払うのは受かった直後ではなく入学前でした。なので受かってから悩んでもいいのかなと思います。

コース別の違いってなんですか?

コースは卒業単位要件の縛りです。法政策コースなら法学系の単位をたくさん取らないといけなかったり。このコースじゃないとこの授業を取れない、ということはありません。受験時の縛りとしては経済政策コースに行くなら経済学か数学・統計で受験しないといけないです。

実はコース変更がそんなに難しくないので、自分も留学する事情もありコース変更をしてます。経済政策コースの必修科目、とくにEconometricsを難しいと感じた人が、楽と言われる公共管理コースに逃げ出すことが多いのはあんまり大学院的には明かしてほしくない実情かもしれません。

2013年5月23日木曜日

日韓で違うセクハラの基準

趣向を変えて少し柔らかい話を。
歓迎ディナーのときに、「現地の言葉を学ぶのに一番良い方法はそこで彼氏・彼女作ること」というよくある話が出ました。そこで教授が中国人の友人(女)に

教授「ところで彼氏はいるの?」
「えっ…、はい、います、中国に」
教授「関係続けるの?留学中も?」
「はい!続けます!別れません!(少しヤケ気味に」

要約した文章では伝わりにくいと思いますが、傍から見てる身としては、それちょっといかんでしょ、と思いました。日本で同じことやったらちょっと問題になってもおかしくないゆえに、教授も学生の彼氏彼女の話までは踏み込まないことが多いんじゃないかと。

同じく、韓国語を学ぶクラスでも、「彼氏/彼女いますか?」の質問が授業の中でほぼ全員にされていて、これも日本ではないだろうなと。彼氏彼女について聞くのは、セクハラというよりは相手を深く知る上ですぐにする質問なんだなという感じがしました。


日本で言うと、数年前、安く飲めるということで日韓学生会議の最終日の飲み会に潜り込んで、参宮橋のオリンピックセンターの宿舎で日本人・韓国人で飲みました。仲の良い後輩たちと一緒に行って、飲んでる途中で女の後輩と肩を組んだところ、引かれて「それ、韓国だとアウト…」と言われたのが印象的です。曰く、ボディタッチには厳しいとのこと。もちろん教授が生徒にやったら問題でしょうが、別に大学生同士それくらいはセーフじゃないか、と思いました。

ソウルに来てからこの話をすると、韓国人て仲良くなればもっとボディタッチ激しいからそれくらいじゃ問題にならないはず、と言われることも多いのですが、もう年をとってどこまでがセクハラなのかを試して確かめてみる勇気はもうありません笑

2013年5月22日水曜日

教授の頭の痛くなる発言

また少し間が空いてしまいました。
私生活でのトラブルに加えて、ここ数週間、ある教授の発言に頭が痛かったからです。
名前は伏せますが、韓国では随一の「日本スペシャリスト」「知日派」です。


1.「韓国のナショナリズムは決して表に出てこないが、日本のナショナリズムは非常に挑発的」とのこと。それに対して意見を異にすることを伝えたところ、「打ち負かす自信あるよ、Hahaha」とおっしゃられました。

韓国人の友達には「あれは議論でbeatするって意味だし、冗談だから」とフォローされましたが、「韓国のナショナリズムは〜」というのは裏を返せば「従軍慰安婦なぞ無かった」「あの戦争は侵略ではなかった」レベルのトンデモ発言で、そんなことを冗談でも「I'm confident I can beat you」なんて教授が生徒に言うことに驚きを通り越して頭が痛くなるし、なんでこの教授から学び、話す意味は、という気分でした。


2.「日本は外交政策を変えなければならない」と言った後に、「Ugly Offensiveではなく、せめてCharm Offensiveにしてほしいね、Hahaha」とおっしゃられました。フランクなことが良い先生ではありますが、それをシンポジウムの壇上で話せる図太さには驚きました。


3.東アジアの対話について、「日本はいつもBig Brotherにすがって、全然アジアで話そうとしないんだよね、Interesting, Hahaha」というので、「日中韓での枠組みよりアメリカ入れた方が交渉・対話上有利になるんだから、Interestingっていうよりrational choiceでしょう」と言ったら、少し感情的になられた感じのご返答でした。


そんなわけで、こうしたチクチクとしたことが、もちろんここに書いていないことも含めて、韓国随一の知日派からポンポン出てくることに気分がなかなか上がらなかったのですが、切り替えて頑張ろうと思います。

2013年5月16日木曜日

【お知らせ】福沢諭吉記念文明塾が第10期説明会を開催します

今年1月に9期の募集説明会をブログで告知していますが、第10期の説明会が5/27, 5/30, 6/1, 6/3, 6/5の予定で開催されます、10期の募集締切は6/11です。

どうぞご参加ください。

【お知らせ】東京大学公共政策大学院が入試説明会を開催します

所属する東京大学公共政策大学院が5月30日に入試説明会を開催します。
http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/news/2013/04/news20130426.htm
ぜひご参加ください。


東京大学公共政策大学院2014年度入学者選抜試験に関する説明会を開催します。
東京大学公共政策大学院は、政策実務家の養成を目標として2004年度に発足した専門職大学院です。特に国際的視野のもとで現代社会の直面する課題を発見し、課題の解決に必要となる政策と制度を構想する力をもち、またコミュニケーションと合意形成の能力にも秀でた、国家機関・地方自治体の公務員、国際組織やNGOの職員、シンクタンクに勤めるエコノミストや政策アナリストなど、時代の要請に応える政策実務家を育成することを目標としています。
本大学院で教育・訓練を受けた人が、法学・政治学・経済学・国際関係論を横断した幅広い知識を獲得するとともに、また実務で求められる必要なスキルも身につけることができるように、教育科目にも、また教育内容や方法にもさまざまな新しい発想や工夫が取りこまれています。大学の専門教育において法学・政治学・経済学・国際関係論などを学んだ人はもちろん、これから学ぼうとする人も、またいま大学を卒業しようとする人ばかりでなく、職業人としての実務経験を踏まえてさらに深く学ぼうとする人も、ぜひ御応募ください。
説明会では、東京大学公共政策大学院について、入学者選抜の基本的考え方、カリキュラムの概要等についての説明を行います。



この告知文を読むと、公共政策大学院ホームページ内にある大学院設置の趣旨に記載されている
「この公共政策大学院は、広く公共政策に携わる政策プロフェッショナルの養成を目指しています」
「こうした能力は、何も国や地方公共団体で働く公務員のみならず、民間企業や国際機関、言論界等でも求められています」
という文言とは異なり、「政策実務家を育成することを目標としています」と明言している点に、方向性が表れているような気がします。

大学院設置の趣旨が書かれた頃には、大学院創立まもなく、広く受験者を集めるために緩い記載になっていたのに対し、創立およそ10年が経って知名度も上がったので、より方向性を明確にしたものと考えます。現状、大学院が想定しているより民間就職が多いのかもしれません。


もう一つ明確な方向性が表れている点として、平成25年度、2013年度入試結果の公表から合格者のTOEFL iBT平均点を開示していることがあります。

2011年度入試で入学した自分の肌感覚としては、同期の入学時TOEFL平均点が85点もあったとは思えません。合格者の平均点が85点になっている点、それまでしていなかったTOEFL合格者平均点の開示を始めた点から、明確に英語能力の選考における比重が上がっていることが伺えます。

2013年5月5日日曜日

韓国の国会見学で「愛国教育」を見た

今日は韓国の国会議事堂見学に行ってきました。
韓国のマンハッタンと言われる、漢江の中州、ヨイド島にあります。
ソウル大学からはタクシーで20分ほど。観光スポットとしての紹介はこちら

国会議事堂遠景

国会議事堂本体では議場の見学のみでした。
議場風景

ちなみに、韓国は大統領選が5年に1度、国政選挙が4年に1度。日本のように解散はありません。一院制で定数は300名。日本と同じ小選挙区比例代表並立制で、小選挙区からが246名、比例からが54名です。

さて、本題。
国会議事堂見学の前に、ビジターセンターに行ったのですが、そこでの展示とシンポジウムには考えさせられました。

「愛国魂」ユンボンギルの展示

恐らく常設ではないですが、「愛国魂」というタイトルで展示がありました。

入り口。ぱっと見、坂本龍馬みたいですね。

名前はユンボンギル。Wikipediaではこちら

入り口を入ったロビー。

「Korean Bomb Thrower Wounds High Japanese Officials in Shanghai」という過去の新聞記事。

生涯が紹介されています。

1932年、彼が起こしたテロ事件を描いた画。

このユンボンギルという人のWikipediaによる解説はこちら
簡単に言えば、日本が韓国統治中の1932年に上海でテロ事件を起こした韓国人です。

明らかに彼はテロリストです。ただ、一緒に行った韓国人の友達曰く、「自由を勝ち取るための戦士」と「テロリスト」は見方による、とのこと。確かに新疆にしても、イスラム原理主義勢力にしてもそうですね。

見ての通り韓国では愛国者として英雄視されているらしく、過去には韓国の高麗大学でアメリカ人の教授が、ユンボンギルを「テロリスト」と発言したときにはメディアから猛バッシングがあったそうです。

もちろん、伊藤博文を暗殺した安重根が英雄視されていることは知っていましたが、国会のビジターセンターで堂々とテロリストの一生が「愛国者」として展示されていることに、日本人としては絶句。

こうして多くの小学生も見学にきていた場で、過去のテロリストを「愛国者」として賞賛する展示を行うのは、記憶し続けるべきものではあるのかもしれませんが、生産的なことにはつながらない気がします。一緒に行った東大の友人も「靖国の展示内容が、って文句つけられる比じゃない」と話していました。

ただ難しいのは、どういうことをした人であれば英雄視しても良いのか、という点です。
独立運動を起こし、それが武装蜂起につながり、体制側との戦いを越えて独立を勝ち取った、であれば英雄視されるでしょう。弾圧された結果は失敗に終わった、というのでも英雄視されると思います。

今回の場合、もちろんユンボンギルももし可能であれば独立のための活動をしようとしたのでしょう。どの程度「いきなり」テロ行為に走ったのか、という点が問題の一つになるのかと思いますが、ただ結果はテロに走ったわけで、何ら国会の場で礼賛するべきものではないと思います。

被害者、侵略された側だからといって、そこまでするか?というのが、日本の韓国に対する違和感の大きな面を占めていると思います。こうしたところは率直に韓国人に直接話して地道に変えていくことが必要でしょう。


独島を守る会

ビジターセンターの2階では、独島/竹島を守る会のセミナーが開かれていました。
セミナー会場入り口 

セミナーの様子

多くの聴衆

このセミナーを運営している団体は他にも、
「愛国心の強い高校生に対し、韓国が竹島を統治することの理論的根拠を教育する」
「このセミナーを受講した韓国人100万人が海外留学し、国際世論を動かす」
ことを目指しているそうです。自分の友達も過去に参加し、竹島に行ったそうです。

非常にしたたかに、実践的なステップをとっていると感じました。
繰り返しになりますが、これも国会のビジターセンターでの開催です。

韓国が実効支配して係争中であると認めず、日本が係争中であるとする竹島の構図は、日本が実効支配して係争中であると認めず、中国が係争中であるとする尖閣諸島の構図と似ていると言われます。

もちろん、竹島の方には韓国は建築物などがあり、尖閣諸島は鄧小平が「棚上げ理論」を言及した点で、竹島の方がより実効支配の度合いが強いという違いはありますが、日本は韓国のようにこうしたしたたかな戦略を取ってはいないことに危機感を覚えましたし、見習う点はあるように思います。もちろん、日本人からしてみれば、ここまでするのか、という気もしてしまうように思いますが、韓国の熱の高さに押された次第です。


【追記1】韓国人の友達曰く、ユンボンギルは安重根とは違い、市民(civilian)を殺さず、軍人を殺したので、テロリストではないそうです。だからと言って、テロリストではないとは言えない気がしますが…
【追記2】彼について国会で展示されてる理由は、彼の行為が独立運動の高まりを呼び起こしたからだそう。

2013年4月27日土曜日

【G1サミットまとめ3】三本目の矢 安倍政権が目指す成長戦略とは

はじめに

困惑することに、本家Globis.jpの方で、テキストレポートと動画が掲載され始めています。
3月23日に1つめの動画+テキストが掲載されたので、およそ自分がテキストレポートやろうと考えたときとほぼ同時です。早とちりと言いますか、本家で始まっていたのに気づかず。恥ずかしい限り。というわけで、ぜひそちらをご覧ください。(恨み節としては、一応Globisさんには確認のメール出してたんですが…)
http://www.globis.jp/2442

このまま尻切れトンボになるのも癪なので、本家とは違った形で何をやろうか、ということを考えて数週間経ってしまいました。動画を文字起こしするだけではなくて、なんらかの付加価値出さないといけない、という当然のことを強いられる環境になった意味では、改めてこれからが正念場ということで続けていきたく思います。まずはざっくりとセッションの解説、という体で走りながら、周りの意見を聞いて磨いていければと思います。どしどし改善提案お寄せください。

内容解説

このセッションの題名は、「三本目の矢 安倍政権が目指す成長戦略とは」となっていますが、実際、主に話していることは、「どうやったら抵抗抑えて改革進めるの?」という話です。G1サミットはいわゆる改革派の集まりなので、前提としてのやるべきことはわかってる(共有されてる)けど、他の集団の反対を超えてどう実行するの?」という話です。

登壇者の中では、秋山さんが「3本目の矢」を作る産業競争力会議の議員です。
秋山さん曰く、産業競争力会議も悪戦苦闘中で、例えばお金をつける、省庁の仕事を増やす政策に誘導される、ということです。

カーティス先生もおっしゃってましたが、平さんも1本目、2本目の矢は文句を言う人が少ないので簡単だけれども、3本目は政治的ハードルが高く、正念場であるという話をしてます。よく知られてる通り、労働、医療、農業などの改革は難しい。そうした問題に取り組むためにどうしたらいいのか?ということについての発言を抜き出してまとめとします。

実行するには?各パネリストの発言

政府の会議・メディア戦略で、総理がやりたいことを民間議員に言ってもらう「腹話術」が必要(フェルドマン)

政権発足時と選挙勝利直後、つまり今(当時2月)と参院選後に一挙に動きをつけることが必要(平)
↑一度失速して、参院選後にもう一度動きをつけることは可能なのか?(柳川)
↑野党時代と違い、衆議院で大勝して都市部・若手の議員が増えたので、進むはず(平)

実は国民が改革の必要性を感じてないから実行できないのでは?(柳川)
↑声を反映させるために、一票の格差問題を変えるところから(フェルドマン)

農業改革に当たって、JAと全ての農家を敵に回して行うのではなく、JAに参加しつつも現状に疑問を感じている人から変えていくのが良いのでは。(少しずつ切り崩していくということ)そのためにも通商政策。(平)

意思決定機構のあり方を変える必要性。女性を一定比率入れるアファーマティブアクションを取っていかないと変わらない。(秋山)
意思決定のインセンティブを考える必要性(フェルドマン)

規制改革後の絵をクリアに見せることが必要(柳川)
↑ビジョン、フレームワークを作り、政策目標と「国際先端テスト」を活用してKPIに落とし込んでいく。海外への伝わりやすさを考える(秋山)

官僚や農業団体との細かいところでの議論に勝てるスキル・専門性(柳川)

参考までに

1.パネリストのプロフィールは本家を見ればわかりますが、補足として平さんの「政務官」という役職とは、ということで、Wikipediaの解説を貼っておきます。

2.マクロ政策に関する経済財政諮問会議のホームページはこちら
ミクロ政策に関する産業競争力会議のホームページはこちら。議事次第・配布資料・議事要旨・記者会見要旨が上がってます。政権交代後の1月に始まって今日までに7回の会合があります。メンバーも実は三木谷さん竹中さん新浪さん、以外よく知られてないんじゃないでしょうか。他にもコマツの坂根さんなどがいますね。
ちなみに、他にも様々な課題について委員会が開かれてますがこちらで一覧が見られます。

3.フェルドマンさんが挙げられた、イノベーションを起こすために必要な7つのこと
1デフレ脱却
2税制改革(設備投資を増やすための)
3海外留学促進
4社会保障制度改革
5民主主義の質の改善(1票の格差を挙げられてますが、ネット選挙もその取組ですね)
6農業革命
7エネルギー(金が中近東に流れることを問題視)

4.フェルドマンさんが挙げられた、金融政策での4つの観点
1物価指数が総合指数でいいのか(エネルギー価格上昇を反映したものを物価上昇としてしまう恐れ)
2物価水準の目標設定(目標未達成でした、ごめんなさいまた来年、で済まないように)
3物価水準と物価目標の差から決めるマネーサプライルールの導入
4金融政策以外にも日銀総裁が発言すべき

5.念のため。KPIとはKey Performance Indicatorの略です。詳しくはこちら(KPMGホームページ)を。目標となる数値設定ですね。そこで間違った数字設定・間違った指標設定をするといろいろ歪んでしまうので使い方に気をつけなければいけないものです。

2013年4月24日水曜日

一番好きな本は?

「ルワンダ中央銀行総裁日記」
大学院に合格後、大学4年のときに読んだ本です。
一番好きな映画は?音楽は?という問いには答えられない自分ですが、本は?と問われたら確実にこの本を挙げます。自信を持って全ての人に勧めたいです。

きっかけは成毛眞さんの紹介を読んだことです。
『ルワンダ中央銀行総裁日記』−成毛眞ブログ
http://d.hatena.ne.jp/founder/20091202/1259762086

1965年-1971年のルワンダに、中央銀行総裁として着任した服部正也(Wikipedia)さんの話。
日本人初の世界銀行副総裁でもあります。日銀からIMFに出向、IMFからルワンダ中央銀行総裁として着任。日本では中央銀行総裁というと管掌が狭いように思われるようですが、経済の抜本的な立て直しを行っていきます。中央銀行総裁日記というと固いようですが、事実は小説よりも奇なり、ドラマがあります。

この記事を書き始めて気づきましたが、サイドバーのお気に入りブログに登録させていただいている「himaginaryの日記」、「本石町日記」でも紹介されていました。特に前者は極めてうまくまとまっており、是非リンクから読んでいただきたいです。そしてそこで紹介されているこの本に関するブログ記事も是非。「本石町日記」さんではルワンダのびっくりな状況、「ずんちゃか株式投資雑記帳」では服部正也氏のヒーロー的な活躍がよく書かれています。

これらを読んでいただければ本の魅力や読む必要性は十分に伝わると思うので、特に自分が何を書くか、というところですが、自分が好きな理由を3つにまとめて締めとしたいと思います。


1.異国で人と働く上での「人を見る目」
海外に一人で飛び込む中で人種年齢関係なく共に働く人をよく観察し、人物を公平に評価して周りの信頼できる人できない人を見極め、仕事を進めていく姿に、慣れない環境で恊働する上で「人を見る」ことの必要性が伝わります。「グローバルに働く」ことを説く本は数多あれ、実在した日本人が50年前のルワンダで範を示されていることに敬服です。
(黒木亮の「アジアの隼」「巨大投資銀行」「トップ・レフト」なども同じ意味で非常にエキサイティングで非常に好きな本ですが、フィクションとノンフィクションの違いがあります。)

2.知識・専門性の重要性
民情を的確に捉え、どのような手を打てばよいのかを考える観察力・洞察力から、差別意識・特権意識を持つ経済顧問団や外国資本など抵抗する勢力を振り切る、専門性・説得交渉力・実行力、それらは日銀・IMFで働いたプロフェッショナルとしての専門性が成せる技であり、大学院での勉強に大きなモチベーションになりました。

3.公益に関わる仕事の高潔さ
様々なアクターがいる中で、高所で差配する立場からルワンダの発展に尽くした姿が公共政策大学院に入る前でもあり、眩しく映りました。官庁なども省益に固執する姿などがありますが、服部さんの仕事ぶりには全体を、公益を考える仕事のすばらしさを見せつけられた気がします。

    

2013年4月22日月曜日

ソウルで韓国人と靖国問題について議論した

こちらソウル大学国際関係学院では、毎週月曜日にはJapan Tableといって、お昼ご飯を食べながら日本語で日本について議論する会があります。今日は日本人学生が3人と、韓国人学生10人ほどでした。

今日のテーマは、昨日麻生副総理が靖国参拝し、今日韓国外相が訪日を中止することを明らかにしたことから、靖国問題が取り上げられました。

参考:
韓国新政権初の韓日外相会談が取り消し…靖国参拝に反発(中央日報日本語版)
<靖国神社副総理参拝>韓国外相が訪日取りやめ(毎日新聞)
韓国外交賞が訪日中止、閣僚の靖国参拝に反発(読売新聞)
質問なるほドリ:首相はなぜ靖国参拝したいの?(毎日新聞)

以下にどんなことが話し合われたのかを9つにまとめてみます。

1.上記記事にあるように侵略戦争を肯定していることを理由とした反発はあるものの、日本側として参拝の意図がそういうわけではないと説明することは韓国人学生も理解していました。

2.その上で、韓国が靖国参拝に反発する別の理由として、「靖国神社には戦争中に亡くなった中国人・韓国人も合祀されており、その違和感と気持ち悪さがある、ほんとは別にしてほしい」という指摘があり、
分祀ができない2つの理由が説明されました。
1つは遺族感情。「A級戦犯は戦争犯罪者ではないが、多くの戦死者を出した戦争責任がある。一般戦没者と一緒に祭るのには抵抗がある」と上記記事で語られている一方で、A級戦犯の遺族は、A級戦犯だけ別に祀られるのは嫌だという気持ちがあること。
2つ目に、宗教上の理由。一度合祀した以上、魂は混然一体となり、一部のみを取り出して別に祀る、ということはできないこと。

3.「なぜ隣の千鳥ヶ淵戦没者墓苑には行かずに、靖国神社のみに行くのか、靖国ばかり行くのはおかしいのではないか」という指摘がありました。
千鳥ヶ淵のことについては知らなかったですが、墓苑の墓を1つ1つ回ることはできないから1つにまとめてある靖国神社に行くのではないか、また、最近安倍首相は硫黄島を訪問したが、恐らく現地の慰安施設にも訪問してるはずで、日本全国回ることは日程上無理でも、硫黄島などそういう場所に行けば慰安施設を訪れるはず、ということが説明されました。

4.「靖国神社」ということがあまりに大きな問題になっているので別の慰安施設は作れないのか、という指摘に対しては、
恐らく、靖国神社の抵抗や、根付いた靖国神社という場所から魂を移せるものなのかという懸念が出るであろうことが出ました。

5.「靖国神社に行くことのイメージを変え、平和への決意として参拝することを示すメッセージを出すべきだ」との指摘には、
「参拝した閣僚はそういったコメントを出すものの、メディア上で強調されないのではないか」という指摘がされました。

6.靖国神社内にある遊就館の展示内容が、広島の平和記念資料館と比べて明らかに戦争を肯定的に捉えている、という指摘がありました。

7.昭和天皇、今上天皇は参拝をしていないことに、閣僚が行くことの正当性を疑う声も上がりましたが(靖国参拝は1985年に中曽根総理が始めた)、
肯定派の人は「私人の信条に干渉するものではない」という意見があることも出ました。

8.麻生副総理の靖国参拝に対する韓国の反応については、「またか」という感じで、数年前よりも反応が薄くなっている、という指摘がありました。数年前なら「靖国神社」が検索ワードでトップになっていたものが、今回はトップ10にも入っていないそうです。またそれが日本の狙いだろうという話にもなりました。

9.最後に、時間が経って安倍や麻生などの保守的政治家が政界からいなくなり、今の若い人が政界で重要な立場になれば誰も靖国に行かなくなり、問題解決するのではないかという意見がありました。
しかし、靖国参拝に意欲的だった小泉純一郎の息子である小泉進次郎が政界で若手のホープとしていることで、彼の信条はわからないが、時間による解決ができないかもしれないことも指摘されました。

【追記】以下は友人のコメントです。

どこまで掘り下げる(普遍的な論点に移していく)かだと思います。
僕が知っている範囲で一般的に言われる論点は、ブログで全て出ていると思いました。
最近の新聞各紙の論調を見ていると、ひょっとしたら対米関係にも目を向けると、日米韓で目指すべきソリューションの方向性が見えてくるのかもしれません。合理論でしか議論ができなくなる危険がありますが。あえて合理論で割り切るとしたら、日中韓で見てみるのも面白いと思います。(一回やったことがあるのですが面白かったです)
知ってる限りですと、もう一段掘り下げると、
・第二次大戦の評価(善悪)を下すのはだれか問題
→「近代の超克」(西洋列強文明追従からの脱却)であった戦争の側面を考えると、靖国に参拝し続けることは西洋諸国に対しての一種の意思表示になりうる、という主張。ただ、韓国の方にはちょっと「しっくりこない」論点だとは思います。
・罪は償われているのでは?問題
→一応、death by hangingによって「平和に対する罪」は償われているはずです。未だに罪を問うのであれば、どの期間で罪を問うのかの議論が必要です。
・帝国臣民問題
→当時、中韓は大日本帝国でした。植民地ではありません。立派な「本土」です。法学的に見れば、戦没者は帝国臣民として亡くなったはずです。(1910年の条約が正当か否かでモメそうですが)
もう二段掘り下げると
・国家形成(ネーション形成)における靖国の位置
→ネーション形成の根拠となる無名戦士の墓として存在する靖国神社であって、第二次世界大戦だけのマターではない。
・政教分離は本来的に不可能
→政教分離は、権力の二重状態を解消して国家を主権国家化するためのものです。したがって、主権が一極に集中していれば問題がないはずで、国民が主権を持っている状態では問題は発生しようもないはずです。その上で、国民を形成する際に用いられているのが靖国神社なので本来的に靖国から離れた政治は実行不可能です。
の5論点が出てくるようですが、ランチミーティングであるとのことなので必要ないかと思います。
あと、これは個人的なお願いなのですが、東条英機の処刑後について、是非参加者の方にお伝え頂ければなー、なんて思ったりしました。
東条英機の処刑は極秘裏に実行され、遺体は焼かれた後粉々になるまで米兵によってスコップで叩き潰され、その遺骨は余すことなく海へ「廃棄」されました。(オサマビンラディンの処理方法は東条の処理をベースにしたようですね)
キリスト教にせよ、仏教にせよ、イスラーム教にせよ、憑代が無くては、人物を聖化することはできません。その意味で、東条を聖化することは我々にはそもそも不可能です。そこの認識がひょっとしたらズレているのかもしれません。

2013年4月21日日曜日

大学生活7年間で感じる学生の変化

今日はやや趣向を変えて、柔らかく「学生の変化」について書いてみます。

自分は2007年に大学に入学し、4月で大学生活7年目です(大学4年+大学院3年目)。
自分が大学入ったころ(2000年代後半)に周りの学生が認識していた「活動的学生の活動」と、いまの大学生(2010年代前半)の認識では違いがあり、それは社会の変化とも相関があるように思います。

「活動的学生の活動」というとやや変な感じですが、「学生のイケてる活動、と認識されていた行動」「意識の高い学生の活動」「意欲のある学生の活動」あたりの意味を入れています。どう表現しようか迷いました。

肌で感じることについて、エッセイ的に主観で書いてみたいと思います。

活動的学生の活動 〜2000年代後半

思えば、2007年に入学したときは「ITベンチャー」の熱気が残っていたと思います。

IT業界の風雲児として一世を風靡した堀江貴文さんは、
2004年 大阪近鉄バファローズ買収騒動
2005年 ニッポン放送買収騒動、衆議院選挙立候補
2006年 東京地検特捜部による家宅捜索
(2011年 実刑判決確定)
というタイムラインを過ごしています。


その熱気は学生の活動にも影響があって、
例えば東大の起業サークル、TNKは2005年に設立されました。

実際に起業した人で言えば、学生の間ではヴォラーレ(2007年創業)の高橋飛翔さんホットティー(2006年創業)の保手濱彰人さん、あたりが有名で、一定のロールモデルになっていたと思います。現在の一番の有名どころだと、リブセンス(2006年創業)の村上太一さんだと思います。

さらに学生の間では「ITベンチャーでインターン」をしてる学生はちょっとすごいんじゃないか、とか、「起業じゃなくてもサークルを立ち上げる」「イベントを起こす」というのがスーフリ事件の逆風はありつつも流行だったように思います。相対的に。


就活の時も、超優秀な学生は「外資系投資銀行」か「外資系コンサル」か「ITベンチャー」か「P&G」に行く、というような空気があったように思います。


ライブドアの堀江さん、サイバーエージェントの藤田さんが当時まとっていた空気と同じように、「とにかくデカくなってやる」、そのためには「とりあえず」だけれども、可能性のあるITベンチャーで勝負する、という選択肢を取る、取りたがる、学生が多かった、空気があった、ように思います。


活動的学生の活動 〜2010年代前半

「社会貢献」「グローバル」色の強い活動が増えてきたように思います。
代表例を挙げると、2009年にGCMPを設立し、2010年にe-educationを始めた税所篤快くんの活動や、Teach for JapanTable for TwoなどのNPOが本格的に注目されてきたのもこの頃ではないかなと思います。

加えて、留学熱が上がっているように思います。ベンチャーでインターンした、学生団体立ち上げた、学生がすごい、というよりは、ベンチャーで何をしてるのか、学生団体は何を目的として何をやってるのか、がより問われてきていると思います。そして、留学・成績・英語のスコアなどより目に見えるものを証明として追っている、そんな気がします。その意味で言えば、「真面目」に映るかもしれません。

就活の現場はいまいちわかってませんが、リーマンショックを受けて外資系投資銀行の人気は相対的に下がり、ITベンチャーへの熱気も相対的に下がっていて、商社一極集中、という感じではないでしょうか。

同じく、「起業」に対する認識も変わってきていて、「IT系×ベンチャー」から「社会貢献×活動の器の形は問わない」という形に変化していると思います。

2013年4月17日水曜日

日本の政治と外交はどこに向かっているのか?〜コロンビア大カーティス教授講演

金曜日にソウル大学国際関係大学院で、「日本の政治と外交はどこに向かっているのか?」という講演会がありました。

3部構成で、
1部:日本政治研究の大家であるコロンビア大学ジェラルド・カーティス教授の講演
2部:カーティス教授、ソウル大のパクチョルヒ先生、元朝日新聞主筆の若宮啓文氏によるディスカッション
3部:会場との自由討論
でした。

ちなみにカーティス教授はパクチョルヒ先生がコロンビア大学に留学していたときの指導教官で、驚くべきことに講演会は全て日本語で行われました。
「朝日新聞」「ソウル」という名前が入るとどうしても左なんじゃないかと思われる節がありますが、議論は面白いものでした。

1部・カーティス教授の講演

「安倍政権はどこに向かうのか?外交はどう変わるのか?」という大きなテーマです。
ほぼ、日本人は知ってる内容だと思いますが、改めてまとめてみます。

安倍政権発足から100日経った。1st hundred daysと言われ、国民に方向性を見せるために思い切り走るものだが、ここまでお見事としか言い様がない。私はこれまで元気をつけなきゃいけないと言ってきたが、安倍さんは強い日本と言っている。アベノミクスで明るい将来があることを多くの人が信じている。国内が前向きになっているだけでなく、海外投資家も日本に注目し、株が上がり、円が下がり、人気が上がっている。
6年前に1年間やった人とほんとに同じかと思う。前回は「美しい国」を唱えて、抽象的で国民には我々の生活との関係はあるのかと思わせてしまった。まさに安倍さんは失敗は成功のもとを具現化している。「美しい国」は使わずに、反省して学んでいる。
アベノミクスもわかりやすい。「三本の矢」。財政政策、インフレターゲット、成長戦略。新しく聞こえる。12月の総選挙のときには自民党が政権とれ、安倍が総理になれというわけでじはなく、3年間のチャンスを逃し続けた民主党を追い出したかった空気があった。投票率は低く、民主でないなら自民しかなかった。しかし現在は70%の支持がある。

3本の矢。1つめは財政政策。12月の総選挙を受けて、2012年度、2013年3月までの予算に補正予算を組み、追加的に10兆円投入した。そのうち6兆円が公共事業。財政刺激で成長率を短期的に上げる。理由は2つ。どうしても7月の参院選に勝ちたい。10月には消費税増税について確認し、上げるかどうかの決定をする。成長率なかったら上げられない。安倍さんは野田さんに感謝するべき。自民党が元々出していた、国民受けの悪い増税案を代わりにやって、批判を代わりに受けた。ただこれは新しいものではない。成長率は上がるが、すぐ下がる。GNP比200%の赤字があるので本来的には正しくないが、今は必要かもしれない。持続可能な成長につなげるためのつなぎ。

新しいのはインフレターゲット2%。マーケットにも大きな影響があった。デフレだと、来年買うのも今年買うのも変わらないが、インフレだと今年買わないと来年高くなる、ということで投資や消費を刺激するという根拠。実体経済に影響はないが、マインドは変わっている。ただ、実体経済が変わらないとアベノミクス意味がない。逆に赤字が増えてDisasterになる。マスコミはあまり取り上げないが。財政・金融政策の最初2本の矢で時間を稼いで、3本目をやらなければならない。物価上昇率については、食料品・エネルギーの輸入品の値段が上がってインフレと判断するのは早計で、賃金が上がらなければ意味がないので賃金に近いものを物価指数として使うべき。また、安くお金が借りられても貸す相手がいないという議論もある。企業が海外で投資する可能性は大いにある。

3本目。構造改革は時間かかるもの。明日から、はいできました、というものではない。これは産業競争力会議が議論している。ローソンの新浪さん、楽天の三木谷さん、武田の長谷川さん、竹中さんなどがいる。この前産業競争力会議のメンバーの一人と食事したら、その人は怒り狂っていた。メンバー10人のやりたいことが違う。経産省がまとまらないように議論を誘導する。結局安倍のリーダーシップがないと結論でない可能性がある。抵抗勢力が絡んでいろんなことを一度にやろうとしても無理なので、3つか4つに選んでやればいい。

参院選後の内閣改造をやったらアベノミクスは終わる。1年半、2年はやらせないと、「大臣はお客様」のまま。Yes! Minister!検討中です!と言ってれば大臣が代わって何も進まない状況を打破しないといけない。大臣の1人と食事して、大臣を長くやれ、と言ったら、その代議士曰く「長くやるかは安倍さん次第」「この前の選挙で大勝ちしたから、大臣になりたい人が順番待ちをしている。代わらないと不満が出る」ということで、どれほど日本政治が変わるかはクエスチョンマーク。

なぜいま自民党がこうしたことをやっているのか。3年前に野党転落、下野してショック。JA、医師会の支持があってもダメだった。彼らの言うことを聞いてもダメということでTPPに踏み切ろうとしている。参院選後に決めるものだろうと思ってたら、前に決めるようだ。アンケートを見ても、過半数の日本人は支持するだろう。日本の社会は変わった。集票マシンが昔のように機能しない。

では、What is to worry about?
1つ目は三本目の矢を撃つか。これはもう話したので省略。2つ目に外交問題。3つ目に参院選後の憲法改正。

外交問題について。NY Timesは右派に属する安倍が総理になってすぐ、批判の記事を出した。アメリカでも大きな関心があり、従軍慰安婦問題について「強制ではなかった」と発言したときは批判がおきたし、ヒラリークリントンは"sexual slavery"という単語を使えと命令した。いまのところ安倍さんは慎重。タカではあるが、慎重なタカ。Pragmaticな頭を持っている。オバマが大統領になってから麻生鳩山菅野田安倍と変わってきたが、安倍が長期になりそうなことで、どういう人かみてみたい、という関心がある。

日米首脳会談で3つの安心感があった。
1つ目はTPP。安倍は国民に嘘つきと思われず、だましてやるのはよくないので早くやると言った。2つ目は普天間。橋本政権から協議してきた問題について、民主党政権を経て、安倍はやると言った。辺野古への移設。うまくいくかはまだ見守る必要あるが。3つ目に中国に挑発的なことを言わなかった。これはアメリカを困らせない。
なお、安倍やマスコミは「日米同盟が完全に復活」と言ったが、そもそも危機的な状況にはなっていなかった。日米関係は根深く、簡単に崩れるものではない。

対中国外交については、慎重にやっている。戦略的互恵関係の話。尖閣については係争中であることを認めて、国際的なPRをやったらどうか。現状、中国だけがPRしていてPRに負ける可能性もある。鄧小平は棚上げ論を出している。

独島・竹島について、日本は韓国の実効支配について納得している。別に取り返そうと思っていない。ありえない。考えていない。ただ建前上、日本の領土であるとは言っている。韓国は実効支配してるのだから言及して刺激するな。少し前までは竹島のことを知ってる日本人はいなかった。いまは係争地であるという意識が広がっている。解決策は、言わない話さない無視する。これで日本政府も問題にしない。国内政治のために使わない。nationalismを刺激して人気が出るかもしれないが、国益を損なう。

慰安婦問題について、日本はlegalisticな対応をし、legal issueは解決済、というが、心開いてI'm sorryと言えばいい。大きくならないように配慮すべき。
ただ一方で、月刊朝鮮の記者が安倍に取材して、「国防軍、集団的自衛権を言う安倍は語極右じゃないか」と質問したところ、「韓国は両方持ってるのになぜ?私が右なら全世界が右だ」と言ったというが、これはその通り。安倍が言ってることが広がっている。3つの問題がある。1つは偏見。「日本にはmilitarismのDNAがある」という偏見を改めるべき。2つ目に「謝罪がない」「信用できない」ということ。受け入れるべき。3つ目に日本とドイツの違う点があり、ドイツはNATOに入っているが、東アジアには地域的安全保障の枠組みがない。これを作っていくべき。日米安保の視点でも、アメリカはリーマンショック以降日本に軍事負担を求めたい。これからはsecurity communityを作っていき、お互いに戦争はありえないと思わせなければならない。

憲法改正について。参院選後に経済から憲法に重心を移そうとしたら、drop the ball、肝心の3本目はやらないのか、という印象を与えかねないので、経済には注力し続けるべき。国内世論は2分されるし、中韓米の心配も乗り越えなければならない。

2部・パネルディスカッション

元朝日新聞主筆・若宮さん
なぜ安倍総理か。安倍が返り咲くと思った人は少なかったはず。石破は党員からの人気があった一方で安倍は議員に人気があった。ここには外交的要因も働いたと思う。8月に李明博が竹島に行った。天皇に対する発言もまずかった。9月には尖閣問題があり、北朝鮮もある。その東アジアの空気が安倍に有利に働いたのではないか。韓国・中国・北朝鮮でホップステップジャンプのジェットスタートが切れた。安倍にはお爺さん・お父さんに負けぬ実績をつくるための憲法改正という見果てぬ夢があるように見受けられる。中国韓国が持っている軍を日本は持つなというなら、日本の平和政策を評価してもらわなければならない。

ソウル大・パクチョルヒ先生
次の参院選に勝てば、2016年まで3,4年間自民党安定政権が続く。2016でも野党が勝てるかというと?で、安倍が長く続くだろう。前回政権時はideologueで、「国民の生活が第一」と言った小沢に負けた。今回、増加した無党派、流動派へのメッセージとしてnationalisticになっている面もあると思う。教科書検定、靖国問題、cautiousではあるようだが火種はある。従軍慰安婦は日本がアクション起こさないと解決難しい。防衛力が上がれば昔の日本に戻るのではないかという疑念も上がる。ancient regimeに戻ることへの不安も理解してほしい。

カーティス教授
安倍はいつまで慎重か?という懸念はアメリカも全く同じ。real安倍はいつくるのか、今とは別のことをやりたいのではないかという不安を今までの発言を見ていても感じざるを得ない。憲法に欠点があるから、ここを直す、というのではなく、経緯を問題にして、全部を書き直す、と言っていることに不安がある。「戦後レジームの脱却」というが、民主主義、自由、経済成長、平和の戦後レジームからの脱却は何を意味するのか。イデオロギーと現実がある中で、どう生き残っていくのか。日本は「対応型外交」をする。時流に乗る、対応する、検討する外交。明治維新時、吉田政権時など安定してるときはうまくいくが、流動的な今はどうか。自民党内でのCheck and Balanceがある。派閥争い、タカ派とハト派の争い。ただ、第2党がやや右の維新の会になる可能性があり、自民党の派閥争いは弱くなっている。党内論争はいい面もあった。ただ、それでも変な方向にいくとは思わない。

中国は日本を極右にしたければ今の政策を取り続ければいい。右に行かせたくないなら「普通の国になる必要ないよ」と言い、信用させること。いい関係を保てるように考えるべき。
安倍は靖国参拝しないと思う。彼は現実的で、国が得しないことはしない。さらに、もともと右だから右から批判されないこともある。Nixon goes to Chinaというが、共和党だからできた。
一方で、日本は野党が弱くなりTyranny of Majorityが起こりやすくなっている。憲法96条、国会議員の2/3の支持で、という部分を過半数にするというが、そのままにしておいた方が良い。アメリカの憲法改正規定は日本より厳しい。上下院で2/3、州の3/4、州議会の過半数。

3部・質問と応答

Q.公明党は連立政権のパートナーとして自民のブレーキになるはずだが、働いていないのでは?
ブレーキとして働くはずが、あまり自民と変わらなくなってきている。根本的に違うのは憲法96条に対する態度。

Q.アベノミクスのリスクは?
アベノミクスの取り組むべき成長戦略は人口減少・高齢化への対応、女性活用。
成長戦略なしではAsset Bubble EconomyでABEになってしまう。

Q.日韓領土問題の解決策は?
独島・竹島の解決策は、ない。問題にしないことが一番の解決策。

Q.国内の慰安婦問題が大きすぎて、日韓ともにとれる政策に限界がある。問題として大きくなる一方で、日本が解決に前向きでも、韓国が妥協しようとしても、解決されないのではないか。
日米韓強化のために慰安婦問題は解決すべき

Q.現在の日本は大正デモクラシー後に暗殺政治へと進んだ昭和を思い起こさせる。教授は政治の右傾化はないというが、それを思い起こさせる。東京大学の藤原帰一教授曰く、1%の右翼の主張に何も言わなくなったそうだ。
日本は右傾化していない。石原慎太郎を国会議員ではなく都知事にしておいたのは国民の知恵。現在は国会議員だが影響力は0。安倍も河野談話も見直さないこととした。関係改善、とまではいっていないが、いい関係を持ちたいことは間違いない。左がなくなり、右が増えてきたが、戦後の日本はうまくバランスをとってきた。中間層は変わってないのだから、そこにめがけて政策をやるべき。
周辺国が右傾化している!というと、本当に右傾化する。安心できる、つきあえる、ならしない。これから普通の国になろうとするとき右傾化していると言われるフラストレーションがある。
参院選後に民主党はなくなると思う。左だからダメなのではなく、鳩山由紀夫という無能と、壊し屋小沢を中心に置いた失敗。民主党の初めての総理大臣が鳩山ではなく野田だったら歴史は変わっていた。

Q.安倍は尖閣諸島の対応見ても、ずいぶん右な気がするが。
Softではないが、挑発的ではない。中国は問題を解決しようとすればできる。中国がこんなに早く、アグレッシブに出てくるとはびっくり。19世紀のパワーポリティクスの感覚でやっている。

Q.解決に向けた日韓のネットワーク構築はどうすればよいのか。留学もその一つ。
日本は大胆な改革をしない。金泳三の時代に韓国はglobalizeの支援をした。韓国はどの学生も英語ができるが、日本はできない。自分のいるコロンビア大学では、5年間で中国人が4倍で2100人、韓国人が変わらず800人、日本人は1/4になり180人。日本では外国に留学するインセンティブがなく、プラスにならない。日本は、韓国は日本に教えることがないと思っているが、高等教育は韓国を参考にするべき。political willの問題。金を使え!

自分のした質問

カーティス教授に2つ。
Q.アメリカは日本よりも硬性憲法だと言ったが、軟性憲法にしている国もある。これまで硬性憲法できた日本が軟性憲法を採用するのはリスクがあるという意見もあると思うが、軟性憲法としていく道もあるのではないか。
主要先進国は硬性憲法。やりやすくすることがいいのかという議論よりも、変えること前提で意図が違うような気がする。

Q.安倍のFacebookでのコメント欄での議論が話題になった。日本人がアメリカ在住のフランス人になりすまし、日本はこれまでに何回も謝罪を行い、十分な賠償をしてきたのに、中韓は未だに一部政治家の発言を捉えて批判し、また謝罪と賠償を要求することに苛立ちを表明していた。これは話題になり、かなり共感を集めていたが、慰安婦問題を解決しようとしてもこの心理があり政府は賠償できないのではないか。
謝罪より姿勢と態度が求められている。理解と対応。謝罪、賠償金は必要とされていない。謝罪が求められていると考えるのは日本の韓国に対する理解不足。

途中休憩の時間に若宮氏に1つ。
配布資料として、中央公論での元毎日新聞の岩見隆夫さん(改憲派)と若宮さん(護憲派)の対談記事があり、そこから。対談は、毎日新聞の岩見さんが

サンデー時評:若宮前朝日新聞主筆に反論がある
http://mainichi.jp/opinion/news/20130123org00m010005000c.html

という記事を書き、そこから実現したもの。こうした記事は、個々人の主観を知るにはいいですが、その根拠に何を捉えているのかはわかりづらいところがあるので、

Q.若宮さんは九条の条文と実態に「乖離があるという問題は抱えつつも、国民の間には九条もあって自衛隊もあるという状況がいわばワンセットで定着している現実がある」といことで、これは国民アンケートからそういう推測をしたと思える一方で、国際的な目として「「実態は軍に近くても、専守防衛に徹し、あえて軍とは名乗らない」ということを誇ればいい。これは日本独特の考え方かもしれないけれど、世界の多くは評価してくれると思う」と書いているが、これはどういったことを根拠にした意見なのか。

ということを聞いたところ、「日本の平和主義を評価する」とか「憲法9条を評価する」とかそういうアンケートであったり意見を聞いたことだからだそうです。